僅差の争いを制し蒲生尚弥のLEON PYRAMID AMGがポールポジションを獲得【第4戦GT300予選レポート】

 8月6日、スーパーGT第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』の公式予選が静岡県の富士スピードウェイで行われ、GT300クラスは僅差のポールポジション争いを制し、LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が2020年第1戦富士以来のポールポジションを獲得した。0.017秒差の2番手にはSUBARU BRZ R&D SPORTがつけた。

 午前9時から行われた公式練習では、曇り空のもとウエットコンディションからドライに変わっていく状況で、グッドスマイル 初音ミク AMG、LEON PYRAMID AMGとメルセデスAMG GT3がワン・ツーを占めたGT300。15時からの予選は午前に続き、曇天のなか8月とは思えない気温21度/路面温度 28度という状況で行われ、各チームがどんなタイヤを履いてアタックするかも注目を集めた。

 15時からスタートしたQ1のうち、A組はダンロップを履く清水英志郎のシェイドレーシング GR86 GTがいち早くタイムを更新していくが、これを塗り替えていったのは、公式練習トップだった片岡龍也のグッドスマイル 初音ミク AMG。ただ片岡がタイムを更新した直後、第2戦富士のウイナーであるTANAX GAINER GT-Rを駆る大草りきが1分36秒159までタイムを上げ、トップでQ2進出を果たした。

 2番手には片岡のグッドスマイル 初音ミク AMGがつけ、3番手には4周目に1分36秒628をマークした小林崇志のUPGARAGE NSX GT3がつけた。一方、このQ1のA組で殊勲とも言える活躍をみせたのは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがアタックしたリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R。ランキング首位で99kgのサクセスウエイトを積むが、それを感じさせない1分37秒164で8番手につけ、Q2進出を果たした。

 続くQ1のB組では、川端伸太朗がアタッカーだったPACIFIC Hololive NAC Ferrariが電気系トラブルでアタックできず、また冨林勇佑がドライブしていたマッハ車検 エアバスター MC86マッハ号がメインストレートでストップするシーンも。

 そんななか高木真一がアタックしたK-tunes RC F GT3がタイムを縮めていくも、チェッカーとともに1分36秒589までタイムを縮めたのは石川京侍のGAINER TANAX GT-R。同じくチェッカー周に阪口良平のArnage MC86が2番手にタイムを上げ、3番手には堤優威のmuta Racing GR86 GTが続いた。これでQ1はA組がTANAX GAINER GT-R、B組がGAINER TANAX GT-Rと、GAINERのGT-Rが両セッションでトップ通過を果たした。

 GT500のQ1をはさみ15時55分にスタートしたQ2では、アウグスト・ファーフスがドライブするStudie BMW M4が1分36秒704をマークすると、それを皮切りに続々とタイムが更新されていく。そんななかで一気に1分35秒567までタイムを上げ、またもポールポジションを獲得するかと思われたのは、山内英輝がドライブするSUBARU BRZ R&D SPORTだった。

 しかしその直後、1分35秒550を記録し、山内のタイムをわずか0.017秒差でブレイクしたのは蒲生尚弥がドライブしたLEON PYRAMID AMG。午前の好調をそのままにタイムを上げ、復活の狼煙を上げるポールポジション獲得を果たしてみせた。このところ富士で毎回ポールを獲得してきた山内は僅差でポールを逃し、悔しそうに天を仰いだ。

「ポールポジションを獲れると思わなかったので、メチャクチャ嬉しいです」と蒲生は2020年第1戦富士以来のポールポジションを喜んだ。またチームメイトの篠原は「僕のQ1ではヒヤヒヤしましたが、蒲生先輩がカッコいいアタックをみせてくれました」と蒲生を讃えた。

 フロントロウの2番手にはSUBARU BRZ R&D SPORTがつけ、3番手にはグッドスマイル 初音ミク AMGが続いた。4番手はQ1のA組でトップタイムだったTANAX GAINER GT-R、5番手にはUPGARAGE NSX GT3がつけることになった。ランキング首位のリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは10番手につけている。

2022スーパーGT第4戦富士 PPを獲得したLEON PYRAMID AMGの黒澤治樹監督/蒲生尚弥/篠原拓朗

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