歌い手・Adoの新境地となるか?『ONE PIECE FILM RED』中田ヤスタカらと魅せる七変化

映画『ONE PIECE(ワンピース)』シリーズの最新作となる『ONE PIECE FILM RED』に「うっせえわ」で大ヒットを飛ばした歌い手・Adoが参加。豪華アーティストらとタッグを組んだ本作で魅せた歌唱とは?

重度の二次元オタクかつ、約10年のミュージシャン活動歴も持つライターである私・曽我美なつめが様々なアニソンを紹介する本連載。今回ピックアップするのは、現在まさに話題沸騰中の『ONE PIECE FILM RED』から。

本映画での強力タッグとして現在続々と公開されている、Ado歌唱による歌姫・ウタの豪華楽曲を語ります!

錚々たる提供アーティスト陣とAdoによる、様々な化学反応を楽しめる今回の楽曲シリーズ。

ワンピースファンのみに留まらず、大勢の音楽ファンにも注目されている魅力のポイントについて解説しましょう。

CD『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』初回限定盤 画像

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映画に華を添える。注目アーティストたちとの強力タッグ

2022年8月6日に公開を控えるアニメ『ONE PIECE』シリーズの最新作映画、『ONE PIECE FILM RED』。

本作は赤髪のシャンクスを彷彿とさせるタイトルロゴや、彼の娘として登場する映画オリジナルキャラ・ウタの存在など。大勢のファンに衝撃を与えるセンセーショナルな最新作として、今話題を呼んでいます。重ねて今回、キーパーソンとなるウタの歌唱を人気シンガー・Adoが担当!

また映画主題歌のみならず劇中歌も含めて、今日本の音楽界の最前線を走る豪華なアーティスト陣が彼女に曲を提供。そう言った意味でも、多くの人々から注目を集めていますね。

CD『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED 』通常盤 画像

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『ウタ from ONE PIECE FILM RED』名義でリリース予定の楽曲は全7曲を予定。現在そのうちすでに中田ヤスタカ、Mrs. GREEN APPLE、Vaundyによる楽曲3曲のMVが先行公開中です。楽曲を聴いた方も多いかと思われますが、現在の先行楽曲だけでもすでに、非常に多彩なテイストの曲が展開。同時にどの曲も各アーティストの色だけでなく、楽曲を歌唱するAdoの「らしさ」が前面に押し出されている点も、今回のタッグの見どころのひとつでしょう。

強烈な個性と多彩な表現力…Adoの七色の歌声

今回のAdo歌唱による『ウタ from ONE PIECE FILM RED』名義の曲たち。

楽曲自体はまだ半分も公開されていない段階ではありますが、すでにかなり振り幅の広い楽曲が揃う事を予感させるラインナップです。ポップなシンセサイザー音が耳に残る中田ヤスタカ『新時代』。開放感のあるストリングスとギターサウンドが大きな特徴のMrs. GREEN APPLE『私は最強』。そして尖ったバンドサウンドで攻めの姿勢も全開なVaundy『逆光』。

まだ楽曲未発表となる面々を併せて見ても、今回揃うのは日本の音楽界の様々なジャンルにおいて、現在第一線で活躍するミュージシャンばかりです。

【Ado】新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)

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それぞれに全く異なる魅力のある多彩な楽曲たち。ですが今回歌唱を担当するAdoもまた現在の段階ですでに、七変化とも言える幅広い歌唱力を見せてくれています。艶がありながらも、ポップでハリのある歌声を響かせる『新時代』。柔らかで豊かなファルセット(裏声)を自在に使いこなす『私は最強』。そして彼女の真骨頂とも言える歪み、がなりの歌声で強烈なインパクトを残す『逆光』。

ここまでバラエティ豊かな歌唱を行いながらも、しかし同時にそのどれもが確かに「Adoらしさ」の残る歌声。それを両立してしまう所が、彼女の実力の高さを物語っていますね。

【Ado】私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)

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まるでカメレオンのように色を変えるその表現力は、「本当に一人のシンガーによる曲なのか?」と思わず疑いたくなるほど。

ある意味では人間離れした才能を発揮する、彼女の歌唱力。今回の『ONE PIECE FILM RED』において、世界の歌姫・ウタという非現実のキャラクターとして、その声は誰よりも相応しい適役なのかもしれません。

シンガー・Adoは次なるステップへ。

「うっせぇわ」の大ヒットから、ハスキーで個性的、かつ強烈な歌声を持つシンガーとして一躍有名となったAdo。

ですが同時に彼女を良く知るファンにとって、「非常に多彩な表現力を持つ歌声」もまた、Adoの元々の強みであり個性であることはよく知るところでしょう。元々1stアルバム『狂言』リリース時においても、現在も第一線で活躍する14名のVOCALOIDプロデューサーから楽曲提供が行われた点が話題を呼びました。ロックからポップス、踊れるEDM、アップテンポなナンバーからしっとりとしたバラードまで。

多種多様なボカロPのカラーが前面に押し出された各曲の魅力を、持ち前の歌唱力で見事に表現。結果として見事、1枚の作品としてアルバムを完成させた彼女。

それを考えれば本企画の楽曲の多彩さや、そもそもの彼女の抜擢も、非常に納得のいくところなのでしょう。

『狂言』(Ado)

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今回の『ウタ from ONE PIECE FILM RED』名義での歌唱は、彼女にとっていわば1stアルバム『狂言』からのネクストステップ。

Adoがネット発の歌い手であると同時に、日本の音楽界のメインストリームで戦うプロのアーティストとして。よりさらに高みに昇るであろう大事なワンシーンを、私たちもまた本企画を通して、目撃する事ができるのかもしれません。

映画公開でよりさらに楽しめる!?秦 基博らの楽曲も

豪華ミュージシャン勢による楽曲提供の全貌は現在まだ公開途中。残りの曲を担当する面々も、FAKE TYPE.、澤野弘之、折坂悠太、秦 基博といった錚々たるメンバーです。

各アーティスト陣のバラエティ豊かなラインナップや、引き続きAdoがその歌声で、どんな表現豊かな歌唱力を見せてくれるのか、というのも楽しみのひとつ。

【Ado】逆光(ウタ from ONE PIECE FILM RED)

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あわせて今回のリリース楽曲には、当然Ado演じる歌姫・ウタの心情が多大に反映された部分も必ずあるはず。

その秘密はもちろん、8月6日の映画公開日までのお楽しみ。今回のストーリーを知った上でこの楽曲たちを聞くと、きっと新たな発見や気づきもたくさん待っていることでしょう。多彩な楽曲陣とAdoの歌唱によって、魅力的な曲となり紡がれる、歌姫・ウタの、そして今回の麦わら海賊団の冒険の物語。

今作の映画はもちろん、これらの豪華な楽曲からも目が離せない日が続きそうです!

(執筆:曽我美なつめ)■シャンクスに娘が!?『ONE PIECE FILM RED』特報、衝撃発言に波紋「血縁あるの?」「マキノの子は…」

https://numan.tokyo/anime/DOENo

■怒涛の1000話!『ONE PIECE』新作映画はシャンクスの過去解明か?ルフィ達の特別演出にも感極まる…

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『ONE PIECE FILM RED』作品情報

公開日:2022年8月6日(土)

スタッフ:

原作・総合プロデューサー:尾田栄一郎(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)

監督:谷口悟朗

脚本:黒岩勉

音楽:中田ヤスタカ

キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤雅将

美術監督・美術設定:加藤浩

色彩設計:横山さよ子

CGディレクター:川崎健太郎

撮影監督:江間常高

製作担当:吉田智哉

キャスト:

田中真弓 中井和哉 岡村明美 山口勝平 平田広明 大谷育江 山口由里子 矢尾一樹 チョー 宝亀克寿

名塚佳織 Ado 津田健次郎 池田秀一

山田裕貴 霜降り明星(粗品 せいや)

主題歌:

「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado (ユニバーサル ミュージック)

劇中歌 楽曲提供:

中田ヤスタカ Mrs. GREEN APPLE Vaundy FAKE TYPE. 澤野弘之 折坂悠太 秦 基博

配給:東映

ストーリー:

世界で最も愛されている歌手、ウタ。

素性を隠したまま発信するその歌声は”別次元”と評されていた。

そんな彼女が初めて公の前に姿を現すライブが開催される。

色めき立つ海賊たち、目を光らせる海軍、

そして何も知らずにただ彼女の歌声を楽しみにきた

ルフィ率いる麦わらの一味、

ありとあらゆるウタファンが会場を埋め尽くす中、

今まさに全世界待望の歌声が響き渡ろうとしていた。

物語は、彼女が”シャンクスの娘”という衝撃の事実から動き出すー。

「世界を歌で幸せにしたい」とただ願い、ステージに立つウタ。

ウタの過去を知る謎の人物・ゴードン、そして垣間見えるシャンクスの影。

音楽の島・エレジアで再会したルフィとウタの出会いは12年前のフーシャ村へと遡る。

『ONE PIECE FILM RED』特報 Teaser Trailer 2/8月6日(土)公開

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