JAXAと日立造船、宇宙で全固体リチウムイオン電池の充放電機能を確認

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下:JAXA)と日立造船株式会社は、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟に設置した全固体リチウムイオン電池の実証実験を実施した。

同実験は、船外小型ペイロード支援装置に全固体リチウムイオン電池軌道上実証装置を取り付け、宇宙環境で充放電を実証。世界で初めて充放電が可能である事を確認した。

全固体リチウムイオン電池は、構成する全ての材料に固体物質を使用。ー40℃~120℃という広い温度範囲で使用可能で、温度差の激しい宇宙環境でも動作する。安全性が高く、破裂発火のリスクが極めて小さいため、省スペース化が求められる小型機器への適用や船外実験装置での使用を可能とする。

実証実験内容

全固体リチウムイオン電池の概要

  • サイズ:65mm×52mm×2.7mm
  • 質量:25g
  • 容量:140mAh(15セル並列接続により約2.1Ahの電源として使用)
  • 特長:

今後の実証実験では、基本的充放電特性データと宇宙環境曝露部特有の条件(真空、放射線、微小重力等)による容量劣化推移の評価に必要なデータを取得する予定。

▶︎JAXA

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