自民2人が行事参加、祝電 旧統一教会問題で国会議員アンケート

国会議事堂

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政界の関係を巡り、下野新聞社は8日までに、栃木県関係国会議員10人にアンケートを実施した。旧統一教会から政治献金や選挙の支援を受けた議員はいなかったが、関連行事への参加や祝電では2人が「ある」と答えた。政治家として団体や有権者と幅広く関わりを持つ中、旧統一教会との接点を避ける難しさを訴える声もあった。

 アンケートは、旧統一教会やその関連団体・関係者からの政治献金や選挙支援、関連するイベントへの出席、祝電の有無を尋ねた。霊感商法や多額の献金など、社会問題が指摘される団体と政治家の関係についても見解を求めた。

 自民党の船田元(ふなだはじめ)衆院議員は、2006年に関連団体の行事に祝電を打ったとして「後援者か支援者から依頼があり、精査せずに形式的な祝電を打電したと思われる」と説明。「社会問題が指摘される団体とは絶縁し、被害の拡大防止と被害者の救済に努めなければならない」とした。

 自民の上野通子(うえのみちこ)参院議員は「栃木県で開催されたイベントが関連団体共催だった」と答えた。イベントの内容は「宗教関連ではなかった」という。今後は「しっかりと見極め、反社会的な団体とは一切関わりを持たない」との考えを示した。

 自民の高橋克法(たかはしかつのり)参院議員は、詳細の確認が取れないため、イベントへの参加や祝電の有無を「分からない」と回答。その上で「行事への参加などは慎重かつ丁寧に判断する」とした。

 自民の茂木敏充(もてぎとしみつ)氏、佐藤勉(さとうつとむ)氏、簗和生(やなかずお)氏、五十嵐清(いがらしきよし)氏、立憲民主党の福田昭夫(ふくだあきお)氏、藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏、公明党の輿水恵一(こしみずけいいち)氏の衆院議員7人はいずれも関係がないと回答した。

 藤岡氏は「一切の支援を受けてはならない。政治家は、取り締まるための制度整備に力を尽くすべきだ」と主張した。

 佐藤氏は「関係は断ち切らないといけない」としつつ「さまざまな付き合いがあるのが政治家なので気を付けなければならない」と対応の難しさもにじませた。

 高橋氏も「『ひとこと、あいさつを』というのは日常的にあるが、何らかの権威付けにつながるのは本意ではない。距離の取り方を整理する必要はあるかと思う」とした。

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