社説[旧統一教会と自民]実態調査し関係解消を

 霊感商法や高額な献金などの問題を認識した上で関わっていたのなら、政治責任が問われる。

 本紙が実施した「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」との関係についてのアンケートで、島尻安伊子衆院議員をはじめ県議4人、市長2人の計7人が、過去に教団の関連団体から選挙で支援を受けたことがあると答えた。

 関連団体のイベントや会合へ参加したことがあると答えた国会議員は、別紙で回答した宮崎政久氏を含め国場幸之助氏、島尻氏の3人と県議10人、首長4人。祝電などを送ったのは3人だった。

 政治家の関わりが、教団の活動に「お墨付き」を与えるといわれている。政治、社会的に問題になっている教団との関係は、不適切と言わざるを得ない。

 アンケートの対象は県関係国会議員、県議、県内市町村長の計98人。うち南城市の古謝景春市長は唯一、全ての質問に答えなかった。

 過去に教団と何らかの関係があったと回答した議員や首長ら17人全員が、自民党所属か、自民党の推薦を受けて立候補していた。党と教団の関係が疑われても仕方のない結果だ。

 特に、県議会派の沖縄・自民党は19人のうち半数以上の10人が、何らかの関わりを回答している。

 一部に「調査中」や「分からない」との回答もあったことを考えれば、自民党県連は、県連として実態を調査すべきだ。

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 旧統一教会は1954年に韓国で設立された。10年後の64年に日本で宗教法人の認証を受けたが、霊感商法や高額な寄付以外にもさまざまな問題を起こしてきた。

 60年代後半には、教団に勧誘されて家を出た子どもたちを連れ戻す保護者の運動が起こり、80年代からは合同結婚式が批判を受けた。

 長年の被害も、国や行政などが抜本的な対策に乗り出してこなかった要因の一つとして、政治家とのつながりが指摘されている。

 2015年に文部科学省が教団の名称変更を受理した背景には、教団系の政治団体「国際勝共連合」を安倍晋三元首相の祖父、岸信介元首相や、福田赳夫元首相が支援した経緯があると説明する党関係者もいる。

 歴代の党幹部や派閥トップが関わりを持ってきた自民党との関係が、教団活動に対する国の不作為につながっていなかったか。真摯(しんし)な検証が必要だ。

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 岸田文雄首相は党臨時役員会で「国民に疑念を持たれないよう、政治家の責任で関係をそれぞれ点検し、適正に見直してもらいたい」と指示した。

 内閣改造や党役員人事では、新閣僚に教団との関係について点検を求めるというが、いまだに組織としての実態調査には否定的だ。

 しかし続々と閣僚や国会議員と教団の関係が明らかになっており、議員個人の問題と矮(わい)小(しょう)化することは許されない。

 党として調査し、教団との決別を明確にすべきだ。

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