カブスが今季終了後にヘイワードを解雇 ホイヤー編成本部長が明言

日本時間8月9日、カブスのジェッド・ホイヤー編成本部長はメディアに対し、ジェイソン・ヘイワードが2023年シーズンにカブスに在籍していないことを明言した。33歳のヘイワードは8年1億8400万ドルの大型契約が来季まで残っているが、カブスは契約満了を待たずにヘイワードを解雇する(来季の年俸2200万ドルはカブスに負担義務がある)。なお、ヘイワードは膝の手術を受けて故障者リスト入りしており、今季は戦列復帰しない見込み。よって、ヘイワードはカブスの選手としての最後の試合をすでに終えていることになる。

ホイヤーによると、カブスが今すぐにヘイワードを解雇しないのは、ヘイワードがクラブハウスにおいて他の選手からリスペクトされる存在だからだという。試合に出場できない状態であっても、人格者として知られるヘイワードをチームに置いておくメリットがあるというわけだ。ただし、カブスは今後、出場機会を他の若手選手に与える方針であり、試合に出場することを望むヘイワードと長期間の話し合いを行ってきた結果、ヘイワードが新天地を探すことができるよう、今季終了後に解雇することが決まったようだ。

ヘイワードは2007年ドラフト1巡目(全体14位)指名でブレーブスに入団し、2010年にメジャーデビュー。いきなりオールスター・ゲームに選出され、新人王投票でも2位にランクインした。ブレーブスで5年、カージナルスで1年プレーしたあと、8年契約でカブスに加入。移籍1年目は不本意な成績ながらもワールドシリーズ制覇に貢献したが、それ以降も期待を裏切るシーズンが続き、今季は48試合に出場して打率.204、1本塁打、10打点、OPS.556という成績に終わっている。

カブスはヘイワードとの契約期間中にクリス・ブライアント、アンソニー・リゾ、ハビアー・バイエズといった主力選手を次々に放出して2016年の優勝チームを解体。現在はネルソン・ベラスケスやクリストファー・モレルといった若手選手に出場機会を与えており、今後も彼らがヘイワードに代わって外野のレギュラーを務めていくものとみられる。

ヘイワードの来季年俸2200万ドルを引き継ぐチームは現れないことが確実であり、ヘイワードはウエーバーを通過し、フリーエージェントになるはず。よって、他球団はゴールドグラブ賞5度の実績を誇るベテラン外野手をメジャー最低保証年俸で獲得することができる。ヘイワードは来季どの球団でプレーすることになるのだろうか。

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