2年度連続で誤りに気付かず 埼玉県学力テスト、質問調査の一部配点が逆転 「自制心」大幅にスコア落ちる

県学力テスト、質問調査に誤り

 埼玉県教育局は8日、2021年と22年の5月にさいたま市を除く62市町村の小学4年~中学3年に実施した「県学力・学習状況調査」について、質問調査に誤りがあったと発表した。誤りがあったのは自制心や勤勉性などの非認知能力を測る調査。個人返却をしない項目だが、結果を参考に集団指導をしている学校もあるという。

 同局義務教育指導課によると、対象の児童生徒は計約28万人で、各学年8~13問の配点が逆転していた。同局が回答選択肢を誤って21年度の問題原案を作り、委託業者がそのまま誤りに気付かずに算出方法を設定。22年度も修正せず転用したため2年連続で誤りが発生した。今年5月に他自治体からの指摘で発覚した。

 非認知能力のうち「自制心」の項目で、誤りにより大幅にスコアが落ちたが、他の項目では大きな変化はなかったという。再集計したデータは22年度の結果返却と併せて、8月下旬に参考値として各教育委員会や学校に返却する。

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