風にたなびく飾りと願い…狭山で3年ぶり「入間川七夕まつり」 やらい飾りや竹飾り100本超を披露

飾りを楽しむ親子=6日午後、埼玉県狭山市入間川の七夕通り

 関東三大七夕祭りにも数えられる「狭山市入間川七夕まつり」が6日、埼玉県狭山市駅西口周辺で3年ぶりに開催された。昨年、一昨年と新型コロナウイルスの影響で中止、今年は感染対策として納涼花火大会や露天商の出店は行わず、規模を縮小しての開催となったが、来場者らは久しぶりに通りを彩った七夕飾りに魅了されていた。

 七夕まつりは午後3時開始。同駅西口市民広場から、七夕通り商店街にかけて交通規制を行い、やらい飾りと竹飾りの計100本超が披露された。飾りは市内学校や事業者、組合が「疫病退散」「SDGs」など、それぞれの願い・テーマを基に制作。風が吹くたびにさまざまな思いが込められた全長約4メートルのやらい飾りがはためいた。

 コロナ禍前にも子どもを連れて七夕まつりに参加していたという広江麻美さんは「3年ぶりの開催でうれしい」と話し、娘の陽菜子ちゃん(7)は「(同市のイメージキャラクター)おりぴぃの飾りがかわいかった」と喜んだ。

 38年前から市内に住む芝原茂さん(71)は「自分も過去にやらい飾りをつくっていた。駅前が立派になり、若い人も来てくれるようになったので、いつまでもまつりが続けば」と後継者に期待を込めた。

 市によると七夕まつりは江戸中期からすでに同地で行われていたといい、今後も歴史ある祭りの継承に尽力していくとしている。まつりは7日も開催した。

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