原爆で亡くなった人に心込め 「平和の泉」で採水

「平和の泉」から献水用の水をくむ青少年代表=長崎市、平和公園

 長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で献水する青少年の代表3人が8日、長崎市松山町の平和公園にある「平和の泉」で採水した。
 1991年から実施。今年は森天摩君(12)=市立坂本小6年=、登立愛来(のぼりたてあいき)さん(14)=市立山里中3年=、森岡凛さん(16)=市立長崎商業高2年=。心を込めてひしゃくで水をすくい、おけに入れた。
 祖母が被爆者の森君は「原爆で亡くなった人たちに自分があげた水を飲んでほしい」。中学1年の時に長崎に来て平和に関心を持った登立さんは「被爆者の方々への慰霊の気持ち」と献水に臨む思いをそれぞれ語った。森岡さんは「ウクライナとロシアの戦争が起きている。若者たちが平和を伝えていかないとならない」と言葉に力を込めた。
 市内4カ所でも市職員が採水。式典では3人と被爆者代表、遺族代表の計5人が平和祈念像前に献水する。


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