【えほんのとびら】 No.232「煮干しの解剖教室」

仮説社
文:小林 眞理子
写真:泉田 謙
絵:こばやしちひろ

 「大きめの煮干しが数匹、そしてこの本があれば、あなたも魚の体についてたのしく研究することができます。」と書かれたことばに興味がわいたので、私も「煮干しの解剖」に挑戦してみました。

 準備するのは、おなかのわれていない大きめの煮干しと白い紙。作業は紙の上で行います。

 頭部は、胴体から取りはずして左右に開きます。

 胴体は、頭側に指をかけて、背中をわるようにゆっくり開いていきます。力加減が難しいのですが、慣れてくると背中が曲がった煮干しでも上手に開けるようになります。

 解剖に使う煮干しは体長10㎝くらいのものがよい、と書いてありますが、私が使ったのは5㎝くらいのいりこ。そのため、背骨や目玉、えらは確認できましたが、それ以外のものは見つけることができませんでした。くわしく観察するには大きいものを使わないと難しいようです。

 とはいえ、本と実物を見くらべることで、魚のからだのしくみについて理解を深めることができました。

 みなさんも挑戦してみてはいかがでしょう。

ぶどうの木代表 中村 佳恵

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