9月2日より劇場公開される、第72回ベルリン国際映画祭に正式出品された、カンタン・デュピュー監督最新作「地下室のヘンな穴」から、主人公の前に現れる謎のネコが登場するシーンの本編映像が公開された。
登場するネコは、白とグレーの毛並みがきれいで、外堀や庭の廃車のボンネットなどを我が物顔でうろつき、古株の住人といった姿を見せる。公開されたのは、ネコが登場する2つのシーン。1つ目のシーンでは、ネコが自分たちの家に入ってきて、迷わず地下室に向かい、穴の上で何かを訴えかけるかのように鳴いたと夫が妻に語る。2つ目は、夫がネコを地下室に連れて行き、穴の上に乗せ、反応を探るシーン。だが、夫の気持ちとは裏腹に、ネコはすまし顔で何も反応しない。ネコの気まぐれに振り回される夫婦の姿が収められている。
「地下室のヘンな穴」は、”12時間進んで、3日若返る穴”をめぐる奇妙な物語。監督は“フランスのスパイク・ジョーンズ”とも称されるというカンタン・デュピュー。殺人タイヤの「ラバー」、鹿革男の狂気「ディアスキン 鹿革の殺人鬼」などの異色作で知られる監督だ。そんなデュピュー監督が、不思議なパワーを持った穴によって、平凡な夫婦が胸の奥底に封印していた欲望や衝動が呼び覚まされていくさまを描く。さらに、若さと老い、男女の性（ジェンダー／セックス）をめぐる風刺も盛り込まれている。
【作品情報】
地下室のヘンな穴
2022年9月2日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国公開
配給：ロングライド
© ATELIER DE PRODUCTION - ARTE FRANCE CINÉMA - VERSUS PRODUCTION – 2022
