若者のミカタ:学生が企業SNS運用など挑戦 実践型インターン好評

シー・アンド・シーの浅石社長(右)から会社の説明を受けるインターンの福富さん(中央)と、代表の高橋さん

 企業の交流サイト(SNS)の運用や販売促進といった仕事の一部に、学生が挑戦する実践的なインターンシップが秋田県内で行われている。事業を担うのは、県立大を卒業した高橋新汰さん(27)=甲府市出身=が2019年に起業したローカル・クエスト(秋田市)だ。従来の「就業体験」よりも社会経験を積むことができるとして学生からは好評。若い感性を必要とする企業からも歓迎されている。

 「若い人の目線で会社を発信してもらいたい。アピール方法を伝授してください」

 5月中旬、小坂町の建設業「シー・アンド・シー」の会議室。同社の浅石敏明社長は、初めて受け入れたインターンの国際教養大生らを前に、率直な思いを語った。

 同社は炉やタンクといった大型の構造物、橋脚、防潮堤の部品などの製造、工事を行う。高い技術力が強みで、大手ゼネコンとの取引も多いが、地元での知名度不足が悩みだ。採用活動に苦戦する中、学生の力を借りたいとローカル・クエストに依頼した。

 ローカル・クエストが企画運営する「実践型インターン」は、学生が企業の要望を受けて、その企業が抱える課題解決に向けて取り組むというもの。21年度から事業を本格的に始め、これまで約15社で実施してきた。

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