「私が女優になる日_」グランプリは16歳・幸澤沙良に決定。主演ドラマは秋元康企画・原案の学園ヒューマンミステリー

TBSスター育成プロジェクト「私が女優になる日_」のオーディション番組「『私が女優になる日_』season2」(土曜深夜0:58)で最終ラウンドの視聴者投票が行われ、生放送でグランプリが発表。神奈川県出身の16歳・幸澤沙良がグランプリに輝いた。

視聴者によって、女優の原石たちの中からTBSドラマの主演をキャスティングしていく同番組。幸澤は、総投票数2万6233票の内、約半数の1万2277票を獲得し、見事グランプリとなった。幸澤は、ファイナリスト16人を決める最初の視聴者投票で、セミファイナリスト30人の中から3位で通過。第1ラウンドの「異種パフォーマンス対決」では、初挑戦ながら「ライブペインティング」を披露し、見事勝利。第2ラウンドの世界的映画監督である是枝裕和監督が演出・撮影・編集を手掛けるショートドラマで「グループ演技対決」に挑んだ際には、視聴者投票で3位になった。

そして、最終ラウンドの「個人演技対決」で見せた等身大でリアルな演技が視聴者の心をつかみ、TBSドラマ主演デビューの座を懸けた激しい争いを勝ち抜いた。視聴者投票の結果が発表され、総合プロデューサーの秋元康からトロフィーが授与されると、大粒の涙を流し、「いろいろなことがあったけれど今はやってよかったですし、本当にうれしいです。ありがとうございます!」と喜びを表現した。また、“負けたら即脱落”のサバイバルオーディションを見事勝ち抜いた未来のスター女優誕生の瞬間を、スペシャルサポーターのニューヨーク(嶋佐和也、屋敷裕政)と高山一実に加え、初代グランプリの飯沼愛が見届けた。

生放送後に実施された囲み取材で、幸澤は「今までの人生の中で一番うれしいです。正直あまり自信がなかったので本当にびっくりしましたが、ようやく憧れた場所に来られたんだなと実感しました」とあらためて喜びをかみ締めた。秋元は「最終ラウンドを見届けて、彼女の持っている運もあるし、皆さんも見てて感じたと思いますが、彼女の素直さと吸収力というものをとても感じました」と幸澤の魅力を語り、「まっさらな彼女がどんな女優になっていくかはまだ誰にも分かりません。これからどんなことがあるか分からないし、挫折もあると思いますが、いろいろなことの繰り返しで彼女のカラーが出てくると思うので、そのプロセスを楽しんでいただければと思います」と呼び掛けた。

スペシャルサポーターのニューヨーク・嶋佐は「僕らは出る側の立場ばかりだったので、見守る側ってこんなにも緊張するんだなって思いました。僕たちもたくさんパワーをもらいました。幸澤さん、悪いヤツには気を付けてね(笑)」、屋敷は「発表の瞬間を現場で見ていて、落ちた子ではなくて残っている子がどんどん泣いていく姿が印象的でした。ファイナリストみんなで戦ってきたという仲間意識がすごいあったんやろうなと感じて、すてきな4人やなと思いました」とコメント。

同じくスペシャルサポーターの高山は「幸澤ちゃんは、ある時から急に殻が破けたような感じがしていました。新しい魅力が次々に見られて、成長スピードが一番速かったように感じます。半年間の頑張りをずっと見てきたので、これからも本当に応援しています!」とエール。さらに、初代グランプリの飯沼愛は「見ている私自身も学びが多くて、同世代が頑張っている姿にとても勇気をもらいましたし、私も頑張ろうと思いました!」と自身も鼓舞された様子だった。

そして、グランプリに輝いた幸澤は、TBSで10月スタートのよるおびドラマ「差出人は、誰ですか?」(日時未定。一部地域を除く)で主演デビューを飾ることも発表された。櫻井海音と藤原大祐が共演する。

ドラマは、多くの話題作を世に送り出し続ける秋元が企画・原案を手掛ける、完全オリジナル脚本の学園ヒューマンミステリー。「SNS社会に生きる若者たち」をテーマに、情報収集や連絡手段だけでなく、人と人との大事な感情のやりとりすらSNSを通じて行われることが当然になった社会に警鐘を鳴らし、若者たちに向けて、「本音で人と向き合うこと」「匿名を使わずに相手に気持ちを伝えること」の大切さを、「手紙」というアナログなツールを使って描いていく。

幸澤が演じる主人公・桑鶴美月は、人に嫌われたり目立ったりすることが嫌いな「ことなかれ主義」の高校生。夏休み明けの新学期初日、美月の担任の国語教師・立花が、クラス全員参加の「手紙ゲーム」を提案する。必ず一人一通、クラスの誰かに手紙を書くのだが、差出人は匿名でいい代わりに、本音を書かなければいけないというもの。その後、次々に明かされていく「手紙」。匿名で書かれた手紙には愛の告白から暴露話まで衝撃的な内容が書かれており、「手紙ゲーム」は予想外の盛り上がりを見せていく。最初は興味がなかった美月も、徐々に「差出人は誰なのか?」と犯人捜しを始めたり、問題解決に乗り出したりする。クラスメートたちの表と裏の顔を知り、けんかや助け合いを繰り返しながら友情を育んでいく生徒たち。そして、すべての手紙が明かされた時、ある重大な秘密を知ってしまうことになる。

櫻井と藤原は美月のクラスメイト役で出演。櫻井が演じるのは、クラスの王様・成田育。イケメンで、誰もがうらやむような裕福な家庭で生まれ育った成田は、明るくおしゃれで、口も達者だ。学校行事などでも常にリーダーになるタイプで女子にモテ、クラスでは「成田グループ」を作っていて誰も逆らえないというキャラクター。

そして、藤原は美月が思いを寄せる相手・一ノ瀬理斗を演じる。一ノ瀬は学年一の秀才で、クラスメートの中では「もっと偏差値の高い高校に行ける」と思われている謎めいた存在。SNSはやらず、周囲とも最小限にしかコミュニケーションを取らず、どこか達観した雰囲気を持つ人物だ。

秋元は「今のSNSの時代、みんなどこかで何かをささやかれ、ささやいている時代。SNSを見れば、それが文字となって見えてしまいます。それは怖いことでもあり、誰が、何を自分に問いかけているんだろうと、常に考えてしまっていると思います。人間関係において、もし言いたいことを可視化したらどうなるのか、SNSやメールやメッセージはスピードのよさもあり、何度も書き直したり、送り直すこともできるけれど、一方で手紙というのは感情の高ぶりだとか、余白の中に感情が現れる。だから今のSNS時代にあえて直筆で書く手紙を題材に学園ドラマを作ることにしました」と企画について説明。

続けて「それぞれの手紙が一つ一つ読み上げられていく中で、クラスにどんなストーリーが生まれ、どう成長していくのかを問うドラマにしたいと思っています。大人になるにつれて、人間関係で悩むことがあったとしても、自分なりに乗り越えられる方法が分かるようになるけれど、中高生はそこが一番どうしたらいいのか分からない時期です。だからこそ閉鎖的な空間の中で、まだ方法が見つからないという人に見てほしいです」とメッセージを寄せている。

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