東北で集中的に雨量増加 土砂災害や河川の増水・氾濫に厳重警戒 東・西日本は晴れると猛暑

11日(木)昼までの予想雨量

 東北は日本海側北部を中心に、今後も断続的に非常に激しい雨が降るため、総雨量がかなり多くなる見込み。土砂災害や河川の増水・氾濫に厳重に警戒すると共に、低い土地の浸水に警戒が必要だ。

東北北部 深刻な大雨

9日(火)の雨量

 北日本に停滞している前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、東北北部は記録的な大雨となっている所がある。深浦(青森)は9日(火)の日降水量が312.0ミリと、観測史上1位の記録を大幅に更新した。深浦は1週間前の3日(水)にも大雨となっており、すでに月降水量が500ミリを超えている。

10日(水)の雨の予想

 前線は向こう1週間程度、北日本に停滞するため、東北は日本海側北部を中心に、今後も断続的に雷を伴って非常に激しい雨が降り、総雨量がかなり多くなる見込み。いったん雨が小康状態になっても、西から次の雨雲が近づくため油断できない状況が長く続きそうだ。これまでの大雨で、土砂災害や洪水害の危険度が非常に高くなっている所があり、今後は記録的な大雨の範囲がさらに広がる可能性がある。引き続き、土砂災害や河川の増水・氾濫に厳重に警戒すると共に、低い土地の浸水に警戒が必要となる。

猛暑と雷雨 南から雨雲

大雨時の警戒、注意点と熱中症予防ポイント

 10日(水)は福島や東・西日本で、最高気温が35℃を超える所が多い見込み。猛暑が続き疲れが溜まりやすくなっているため、熱中症など健康管理にこれまで以上の注意が必要だ。なお、この先も気温の上がる午後は、連日のように内陸を中心に大気の状態が不安定になり、局地的に激しい雷雨となる見込み。空模様の変化に気を配り、屋外のレジャーは川の上流域の天気変化にも注意が必要だ。

週間予報

 なお、日本の南から熱帯低気圧がやや発達しながら北上したり、湿った空気が流れ込む影響で、12日(金)と13日(土)は東日本の太平洋側を中心に、西日本でも天気が崩れる可能性が出てきた。特に、関東沿岸や伊豆諸島では、雨の降り方や風が強まるおそれがある。

(気象予報士・高橋和也)

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