合成麻薬2500錠密輸の罪、イラン国籍の女を起訴

ビタミン剤のボトルに隠されていたMDMA=横浜税関

 オランダから合成麻薬MDMA約2500錠(末端価格約1250万円相当)を密輸したとして、麻薬取締法違反(営利目的共同輸入)の疑いで、イラン国籍の女が逮捕、起訴されていたことが10日、分かった。

 県警薬物銃器対策課と横浜税関によると、逮捕、起訴されたのは、千葉県船橋市、自動車販売業の女(44)。県警などは、背景に組織的な密売があるとみて調べている。  

 県警によると、女は氏名不詳者らと共謀して5月15日、営利目的でオランダからの国際郵便でMDMA約2500錠をビタミン剤のボトルに隠して輸入したとして、6月に同法違反容疑で逮捕され、7月に起訴された。県警の調べに対し、「何も知らない」と容疑を否認している。  

 MDMAは同税関川崎外郵出張所の検査で発見された。通報を受けた県警が追跡捜査を行い、東京都江戸川区のアパートで荷物を受け取った70代男性から事情を聴いていた。その後、6月に同法違反容疑で、知人の都内在住の男(61)を逮捕。男の供述などから女の関与が浮上した。

 同税関は8月10日、MDMAを国際郵便で輸入しようとしたとして関税法違反(輸入未遂)容疑で、女を横浜地検に告発した。

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