静岡県裾野市は、2023年春から公立中学校の制服を統一すると、8月10日に発表しました。実施されれば、県内で初となる取り組みです。
制服の統一には、いくつかの背景がありました。
<裾野市 村田悠市長>
「機能性、多様性を検討し新しい制服を採用することとしました」
10日の会見で裾野市は、生徒や保護者に実施したアンケート結果をもとに検討した結果、5つある公立中学校の制服を、2023年春から統一すると発表しました。
冬服は上着がブレザータイプで下はスラックスとスカート、ネクタイとリボンも選択可能。体型に合わせたシルエットも2種類用意されていて、男女問わず、全12通りの組み合わせから選ぶことができます。
夏服は紺のポロシャツを採用しました。理由として、学校ごとで制服の価格に差があること、生徒の多様性に配慮すること、などを挙げています。
一方で保護者の負担を軽減するため、新入生でも兄姉からの「おさがり」など、現在の制服をそのまま使用することも認めるということです。
<モデルの女子生徒>
「すごくかわいくて、着やすいし、今の時代にあってる」
「男女関係なく自分の着たいものを着られるのはいいと思う」
<モデルの男子生徒>
「懐かしい(詰襟が)失われていくのもちょっと残念とも思う」
公正取引委員会がまとめた制服の購入費用の変化です。男女ともに年々上昇していて、10年間のうちに平均で5000円も高くなっています。背景には、競争が生まれにくい業界の状況や少子化の影響などもあるようです。
制服の統一のメリットは、仕様の共通化で価格の抑制が期待できる、ジェンダーレスが注目される中、生徒の多様性に配慮できる、といった点が挙げられます。
一方、制服にはその学校の生徒と見分ける役割があると思いますが、統一するとその役割はなくなります。
制服の統一については、裾野市で2023年春に実施されれば県内で初の取り組みに。掛川市も2024年度の導入を検討しているということです。