「菅氏に配慮」「時期が中途半端」 岸田改造内閣、神奈川県内議員の反応

岸田文雄首相(資料写真)

 岸田文雄首相(自民党総裁)が10日に断行した内閣改造と党役員人事を巡り、県内議員にさまざまな受け止めが交錯した。自民議員からは「菅義偉前首相(衆院神奈川2区)への配慮を感じる」との評が聞かれたが、実施時期を巡り「中途半端」などの批判が与野党双方から上がった。 

 「かつて菅政権を支えた人たちが要所に配置された。バランスや配慮が行き届いていると思う」。自民党の田中和徳幹事長代理(10区)は麻生太郎副総裁の派閥重鎮であることも踏まえ発言。同派の河野太郎前行革担当相がデジタル相で再入閣し、森山裕前国会対策委員長が党4役の一角である選挙対策委員長に就いたことなどを評価した。

 官邸などから副総理として入閣の秋波を送られた菅前首相は「閣内外に関係なく仕事をする」と発言するにとどめた。結果は菅氏と懇意の河野、森山氏の処遇確保に加え、加藤勝信前官房長官の厚生労働相、2020年の総裁選で応援を受けた浜田靖一氏の防衛相への再任、西村康稔前経済再生相の経済産業相就任を得る。前官房副長官の岡田直樹氏も地方創生担当相として初入閣した。この日は国会に姿を見せなかった菅氏だが側近や周辺は「動かないことで岸田総理の判断を促し、結果として実が取れた」(閣僚経験者)と総括した。

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