まさか…夫婦死亡、10歳娘も 庭のプールで近所と交流、イルミも飾っていた家族に何が「信じられない」

川島の住宅で親子3人死亡 血を流し倒れ、長男搬送=川島町

 10日午前2時7分ごろ、埼玉県川島町上伊草の住宅で、この家に住む会社員男性(47)とその妻(46)、同町内の小学校に通う長女(10)、県内の公立高校に通う高校生長男(15)=いずれも中国籍=の4人が血を流して倒れているのを訪問した警察官が発見した。夫婦と長女はその場で死亡が確認され、長男は救急搬送された。

 東松山署によると、9日午後11時47分ごろ、住宅を訪れた夫婦の知人男性が「友人に連絡をしたが連絡がつかない」などと110番した。

 4人は血を流して別の部屋で倒れていた。衣服の乱れなどはなく、部屋が荒らされた形跡もないという。長男は救急搬送後、手術を受け、集中治療室(ICU)に入っているが、命に別条はないという。

■トラブルなく、ごく普通の家庭 近所に驚き

 現場は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)川島インターチェンジから南西に500メートルほど離れた一戸建てが立ち並ぶ住宅街の一角。近隣住民によると、家族はトラブルなどを抱えている様子はなく、ごく普通の家庭だったという。

 近隣に住み、小学校で長女と同じクラスの子どもを持つ母親は突然の出来事に「事態をいまだに信じられない」と心境を吐露した。授業参観などで長女を見かける機会があったが、活発で明るい性格だったという。妻も優しい性格で「トラブルに巻き込まれるような人ではない」と振り返った。

 現場裏付近に住む40代女性は、仲むつまじい家族の様子を何度も見ている。「夏には庭にプールを設営して近所の方たちと遊んでいたり、冬にはきれいなイルミネーションを飾っている。まさかこの家庭でこのようなことが起きるなんて」と驚きを隠せない様子だった。

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