「故郷の味あじわってもらいたい」フワフワ台湾カステラ 中身は静岡にこだわりました【しずおか産】

静岡県伊東市の台湾料理店です。

<神谷修二記者>

「これはお弁当ですか?」

<田村華楽さん>

「きょう注文のあったお客さまの配達分ですね」

お弁当は常に10種類ほど用意しています。

<田村華楽さん>

「小さいころからの夢でした。自分の店できたらと思いました。食べることも好き、料理することも好きです」

お店は2021年12月にオープン。妻の静香さんも厨房に立ち、料理を作っています。

今回の「しずおか産」は、伊豆が大好き!台湾出身の夫婦が作る台湾カステラです。

オーナーの田村さんは、15年前、観光の勉強をするため来日。ホテルマンとして伊東市で働いていました。

<田村華楽さん>

「最初転勤で伊東に来まして、大室山に感動しました。伊東市は山もあり海もあり、住みたい環境なんです」

伊東市で暮らすことを決めた田村さんは、夢だった料理店を開くため勤め先を辞めました。夫婦で日本国籍も取得しました。伊東市では珍しい台湾の家庭料理の店。評判を呼んでいるのが、台湾カステラなんです。

<神谷修二記者>

「いただきます。すごい生地がキメ細かくて口の中で溶けていきますね」

カステラを作るのは静香さんです。台湾の友達からレシピを取り寄せ本場の味に近づけました。

<神谷記者>

「この卵はどちらのですか?」

<田村静香さん>

「朝霧高原の卵です」

<神谷記者>

「静岡県産にこだわっている?」

<田村静香さん>

「はい」

牛乳も、静岡県産のものを使っています。材料を混ぜ合わせ、卵白でメレンゲをつくります。

<田村静香さん>

「泡が立ちすぎると(焼いた時に)割れますので、低速30秒で混ぜると角が立って、先が少し曲がるくらいになったら大丈夫。たまに失敗するんですけど、やりながら調整しています」

下ごしらえが終わり、次にカステラの型に流し込みます。

<神谷記者>

「これはどういう作業ですか?」

<田村静香さん>

「中に空気があるので抜いています」

<神谷記者>

「空気があるとどうなる?」

<田村静香さん>

「カステラの中に穴が出るので」

型を落として生地の中の空気を抜いているんです。おいしい台湾カステラを作る秘訣だそうです。

オーブンで温度を細かく調整しながら、3時間かけて焼き上げれば自家製台湾カステラの出来上がり!お弁当を買いに来たお客さんに特別に食べていただきました。

<客>

「すごいフワフワ!買って帰ろうと思います」

<田村華楽さん>

「これから、伊豆の皆様に台湾食、食べられるように頑張りたいかなと思います」

伊豆が好きで移り住んだ田村さん夫婦で作る台湾の味は、静岡への愛情がたっぷり込められています。

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