新型コロナウイルス感染の大きな波が襲う中、お盆を長崎県内の古里で過ごす人たちの帰省が11日、本格化した。3年ぶりに行動制限がなく、駅や港はたくさんの荷物を抱えた帰省客らで混み合った。
JR九州によると、長崎線「特急かもめ」は10~17日に計70本を増便。11日午後4時半までの自由席乗車率は最大90%だった。JR長崎駅では、帰省客と出迎えた家族が再会を喜び合った。
神奈川県大和市の会社員、祝原雅(まさる)さん(43)は家族4人で、コロナ禍後初めて長崎市に帰省。感染状況が気になり「ぎりぎりまで迷ったが、(両親と)ずいぶん会っていなかったので決めた。あんまり外に出られないかな。実家でゆっくりできれば」と話した。大阪から帰省した男性は、家族に感染させないためPCR検査で陰性を確認したと明かし、実家に向かった。
西九州新幹線開業が来月に迫り、特急かもめが、お盆の帰省客を運ぶのは今年で最後。長崎駅のホームでは“別れ”を惜しみ、車両を写真に収める家族連れの姿も見られた。
九州商船のジェットフォイル(長崎-五島)は、長崎発が11日、五島発が15、16日がピーク。お盆は例年増便するが、15、16両日は昨年よりそれぞれ1往復増やした。予約は各便7~8割程度。満席が多かったコロナ禍前には及ばないが、感染拡大と大雨が重なった昨年よりキャンセルが少ないという。オリエンタルエアブリッジ(ORC)の長崎空港と離島を結ぶ路線は、予約が昨年より2割程度増え、満席の便もあった。
行動制限なく「ただいま」 お盆の帰省 長崎県内で本格化
- Published
- 2022/08/12 10:40 (JST)
- Updated
- 2022/08/13 11:08 (JST)
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