パンデミック以降に最も多くの決勝進出を果たした選手トップ7!

2020年「全豪オープン」でのジョコビッチ

ほとんどの主要スポーツと同じように、テニス界も約2年前から始まった新型コロナウイルス感染症の大流行によって影響を受けた。ツアーの中断や日程の変更を余儀なくされたが、多くのトップ選手にとってはさほど問題にならずこれまでの地位を継続することとなった。一方でこの期間中に複数のタイトルを獲得するなど、新たに頭角を現した選手もいる。そこでパンデミック以降に最も多くツアーでシングルス決勝に進出した男子選手7人を、スポーツウェブメディアSportskeedaが紹介している。

4位タイ:キャメロン・ノリー(イギリス) 10回(うち4勝)
コロナ禍以降に最も成長した選手の1人であるノリーは、パンデミック以前は2019年の「ATP250 オークランド」でたった1度決勝に進出したのみで、ツアー優勝経験はなかった。頭角を現し始めたのは昨シーズンからで、6大会で決勝に進出し、うち2大会でタイトルを獲得。7月の「ATP250 ロスカボス」でツアー初優勝を果たすと、キャリアで最大のタイトルである「ATP1000 インディアンウェルズ」も手にした。

現在世界ランキング11位のノリーは今年に入ってからも4度決勝に進出し、「ATP250 デルレイビーチ」と「ATP250 リヨン」で優勝。特にリヨン大会では、クレーコートでの初めてのタイトル獲得となった。そして母国で開催された「ウィンブルドン」ではグランドスラムで初のベスト4入りと、今絶好調の選手の1人だ。

4位タイ:アンドレイ・ルブレフ(ロシア) 10回(うち7勝)
ルブレフは獲得したタイトル数を、新型コロナが流行し始める前の4個から倍以上の11個にまで伸ばした。2020年シーズンを開幕11連勝で飾り2週連続優勝を果たしたが、その後はツアー中断。それでも再開後は3度決勝まで駒を進め、その全てで勝利し強さを見せつけた。

翌年は4度決勝に進出したものの、1勝3敗に終わった。準優勝した大会には「ATP1000 モンテカルロ」や「ATP1000 シンシナティ」というマスターズ1000大会が含まれる。

しかし今年は2020年シーズンのように、シーズン序盤に2週連続で「ATP250 マルセイユ」と「ATP500 ドバイ」のタイトル獲得。そして4月の「ATP250 ベオグラード」では当時世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を相手に初めて勝利し、今季3冠目を手にした。

4位タイ:キャスパー・ルード(ノルウェー) 10回(うち8勝)
ルードは2020年、コロナ禍が始まる直前に2大会で決勝に進み1つタイトルを獲得。シーズン開幕を良い形で迎えていた。しかしツアー中断後は決勝の舞台に1度も立つことはなく、シーズンを終えた。

飛躍を遂げ始めたのは昨シーズンからで、5度の決勝進出を果たしその全てで勝利。その中には7月上旬の「ATP250 バスタッド」から「ATP250 グスタード」「ATP250 キッツビューエル」の3週連続優勝も含まれる。

今年に入ってもルードの勢いは止まらず、「ATP1000 マイアミ」で初めてマスターズ1000大会で準優勝。その2ヶ月後、ルードは「全仏オープン」で初めてグランドスラムの決勝に進んだが、そこではラファエル・ナダル(スペイン)に屈した。しかしながら、今季すでに3度優勝している。「ATP250 ジュネーブ」とグスタード大会でタイトルの防衛に成功し、2年ぶりに「ATP250 ブエノスアイレス」を制している。

4位タイ:ステファノス・チチパス(ギリシャ) 10回(うち4勝)
チチパスが注目されるようになったのは新型コロナが流行するよりも前であったが、彼が飛躍的な進化を遂げたのはパンデミックが始まってからであった。この期間にチチパスは4つのタイトルを獲得したが、これにはモンテカルロ大会での2年連続優勝も含まれる。

このほかに、チチパスはATP500大会で4度、マスターズ1000大会で1度、そしてグランドスラムで1度、決勝に進出している。昨年の「全仏オープン」決勝では、当時世界王者のジョコビッチに対しセットカウント2-0まで追い詰めたものの逆転を許してしまった。今年「ATP1000 ローマ」の決勝で再びジョコビッチと対戦するも、ストレート負けを喫している。しかし今季は8月10日時点で42勝14敗とカルロス・アルカラス(スペイン)に並んでツアー最多勝利数を記録するなど、その実力は健在だ。

3位:アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ) 12回(うち8勝)
ズベレフはツアー中断開けに2つのタイトルを獲得し、「全米オープン」決勝で初のグランドスラム決勝に進出。そして翌年にテニス界最高の選手の1人として地位を確立する活躍を見せた。

昨シーズン、ズベレフは決勝に進出した6大会全てでタイトルを獲得。これには「ATP1000 マドリード」とシンシナティ大会という2つのマスターズ1000大会、そして「東京オリンピック」での金メダルとシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」が含まれる。

今季、ズベレフはまだタイトルを手にしていないが、「ATP250 モンペリエ」とマドリード大会の2大会で決勝に進出している。

1位タイ:ダニール・メドベージェフ(ロシア) 13回(うち7勝)
メドベージェフは、今月上旬に行われたロスカボス大会で前年チャンピオンのノリーを下して今季初タイトルを手にした。これは世界王者のメドベージェフにとって、パンデミックが始まって以降7つ目のタイトルであった。

2020年シーズンは、「ATP1000 パリ」で3つ目となるマスターズ1000大会のタイトルを手にした後、シーズン最終戦の「Nitto ATPファイナルズ」を優勝で締めた。さらに昨シーズンはメドベージェフにとっていっそう良い年に。「全米オープン」決勝でジョコビッチに勝利し、グランドスラム初優勝を果たした。同年の「全豪オープン」決勝でジョコビッチに敗れていただけに嬉しい勝利となった。

今年、メドベージェフは再び「全豪オープン」の決勝に戻ってきた。ナダルを相手に2セットのリードを奪い、優勝まであと数ゲームに迫った。しかしながら、第3セットから反撃の狼煙を上げたナダルが盛り返して、5セットで勝利を掴んだ。その後メドベージェフは3度決勝に進むも全敗していたが、先日のロスカボス大会でようやくトロフィーを掲げた。

1位タイ:ノバク・ジョコビッチ(セルビア) 13回(うち9勝)
現在35歳のジョコビッチは良質なワインのように年を重ねており、特にコロナ禍が始まってからはツアー最多となる13度の決勝進出と9つのタイトルを手にしている。

2020年シーズンは、「全豪オープン」とドバイ大会でタイトルを獲得して最高のスタートを切った。ツアー中断開けでもこの勢いは落ちることはなく、シンシナティ大会とローマ大会で優勝。しかし、「全仏オープン」では決勝でナダルに打ち破られた。

昨シーズンは、「全豪オープン」、「全仏オープン」、「ウィンブルドン」で優勝したが、「全米オープン」ではメドベージェフにストレートで敗れ、年間グランドスラムの達成はならなかった。マスターズ1000大会ではパリ大会で6度目の優勝を果たして、この年5つ目のタイトルを獲得。

今季、ジョコビッチは新型コロナウイルスのワクチン接種を受けていないことで、出場できる大会が限られているが、3度決勝に進出している。そのうちマスターズ1000大会ではローマ大会で6度目の優勝、グランドスラムでは「ウィンブルドン」で7度目の優勝を果たした。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2020年「全豪オープン」でのジョコビッチ
(Photo by Recep Sakar/Anadolu Agency via Getty Images)

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