三木記念賞に高階氏と有森氏 岡山県発表 文化、スポーツで貢献

高階秀爾氏(左)と有森裕子氏

 岡山県は12日、地域社会の発展に功績のあった個人をたたえる2022年度の三木記念賞に、大原美術館(倉敷市)館長の高階秀爾氏(90)=東京都在住、五輪女子マラソンメダリストの有森裕子氏(55)=岡山市出身、東京都在住=を選んだと発表した。

 高階氏は東京大文学部美術史科教授を経て、国立西洋美術館長や西洋美術振興財団理事長を歴任。西洋美術史研究の第一人者として国内外で評価され、02年から大原美術館長を務める。若手美術家を育成する岡山県「I氏賞」の選考委員長として地域文化の発展に貢献している。

 有森氏は1992年バルセロナ五輪で銀メダル、96年アトランタ五輪で銅メダルを獲得。98年にスポーツを通じた国際貢献に取り組むNPO法人「ハート・オブ・ゴールド」(岡山市)を立ち上げたほか、日本陸上競技連盟副会長などを務め、陸上競技の普及振興に尽力している。

 授与式は31日にルネスホール(岡山市北区内山下)であり、表彰状と賞金30万円が贈られる。

 三木記念賞は故・三木行治知事が受けたマグサイサイ賞(フィリピン)の賞金を基に68年創設し、今回で55回目。受賞者は高階、有森両氏を含め231人。

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