オミクロン株対応ワクチン 長崎大学大学院森内浩幸教授に聞く

政府は10月中旬にもオミクロン株に対応したワクチン接種を開始する方針です。また、接種への協力を求める努力義務の対象外だった5歳から11歳に対し、努力義務とすることを決めました。このワクチンはどのようなものなのか。子どもへの接種はどう考え、どう判断すべきなのか専門家に聞きました。

政府が10月中旬からの接種開始を目指している新たなワクチンは、初期に流行した武漢株とオミクロン株のBA.1の2種類に対応した2価ワクチンと呼ばれるもので、現在主流のBA.5にも効果があるとされています。

どのようなものなのか、感染症に詳しい長崎大学大学院の森内浩幸教授に聞きました。 長崎大学大学院森内浩幸教授「オミクロンに対して有効に働く抗体の量は大体2倍くらいに増えるということが分かっていますので、今流行っているものに対しては、それに対応したワクチンにした方が高い効果は期待できると思います。副反応に違いが出るということはありません」

また、5歳から11歳の子どもへのワクチン接種について、保護者に対して接種への協力を求める努力義務を適用すると決めました。

長崎大学大学院森内浩幸教授「今の日本におけるオミクロン株の流行の広がりの大きさ、そして、その中で実際に命に関わる子どもたちも出てきているということと、5歳から11歳の子のワクチンの有効性、安全性のデータがだいぶ蓄積されてきたということを踏まえて、今回、ほかの年齢と同じように、接種(努力)義務という言葉を使った強い推奨に変わったということだと思います」

では、保護者は、何をどう判断して接種するかどうか決めるべきなのでしょか。

長崎大学大学院森内浩幸教授「義務という言葉があまり強くのしかかってしまって、同調圧力のために、納得しないままの接種が起こることは避けてほしいと思います。いろんな不安感があって当たり前ですので、その子の健康状態、その子の性格、針に対する恐怖とかも含めたその子の性格、それから家庭の背景、リスクのある人が一緒にお住まいかどうかとか、そういうことをすべてご存じのかかりつけの先生とよく相談をして、疑問に思っている点は全部解決したうえで、接種会場に行っていただきたいと思います」

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