栃木県西、県北に手足口病警報 3年ぶり、注意呼びかけ

栃木県庁

 栃木県保健福祉部は12日、口の中や手足に発疹が出る手足口病の患者数が、県西と県北の2地区で増え、警報レベルを超えたと発表した。警報は、県全域に出た2019年夏以来。県によると、全国的に患者数は増加傾向で、注意を呼びかけている。

 警報は、指定された県内48医療機関の1週間当たりの患者報告数が、複数の保健所で平均5人以上になると発令される。2人を下回るまで継続する。

 1~7日の報告数は、県西が1カ所当たり5.60人、県北が6.40人で警報の基準値を超えた。宇都宮は4.00人で、県南が3.82人と続く。県全体は4.27人で、前週の2.63人から急増している。

 手足口病は、主に「エンテロウイルス」が原因で、手や足、口などに水疱(すいほう)性の発疹が表れる感染症。幼児を中心として夏季に流行する。急性髄膜炎の合併症や急性脳炎を起こすこともある。

 県は「手洗いやせきエチケットの徹底、タオルの貸し借りを控えるなどの予防を心掛けてほしい」としている。

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