緊迫する台湾情勢!米中関係どうなる?日本への影響は?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

本記事は8月12日に公開された動画の内容を基に構成しています。

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2022年8月12日に公開された動画のテーマは……緊迫する台湾情勢!米中関係の今後と日本への影響は?

ゲストに社会学者の西田亮介氏をお招きし、ペロシ米下院議長の訪台と台湾情勢がもたらす日本への影響について語っていただきました。

米中関係悪化で日本はどうなる?

【このトピックのポイント】・ペロシ米下院議長訪台で中国は大規模軍事演習を実施するも想定の範囲内か
・台湾情勢を巡って中国の弾道ミサイル5発が日本のEEZ内に落下し今後も影響が懸念される
・中台紛争が発生すれば米軍基地がある日本は巻き込まれることが確実

ペロシ米下院議長の訪台 中国は大規模演習を実施

ペロシ米下院議長の台湾訪問への対抗措置として、中国軍が台湾周辺で大規模な軍事演習を行ったことが報じられています。

ペロシ氏が台湾を訪問した背景について、西田氏はペロシ氏の台湾や香港の問題などに高い関心を持っていることと、アメリカの北東アジアにおける利益などを踏まえ「台湾とアメリカの関係が緊密なものであることを示す必要があると考えたのでは」とコメント。

一方でMC鈴木は「訪台することで中国の反発は必至」とした上で「アメリカや台湾にとってもいい結果を生まないのでは?」と指摘しました。

この指摘について西田氏は「ギリギリの読み合いだったと思う」「(中国の対応が)想定の範囲内に収まるとみたのでは」と推測。

そのように推測したポイントについて西田氏は3つのポイントを挙げました。

1つはロシアのウクライナ侵攻です。中国はロシアの動向から国際的に孤立するとどうなるかということに注視していると思われます。ロシアよりも在外国民が多い中国にとってロシアのような経済制裁を受けるとより多くの国民が被害を受ける可能性があります。

2つ目はまもなく3期目を迎える習近平政権の問題です。ゼロコロナ政策に対する不満もあり、中国の世論は不安定な状況です。今大きな紛争を起こすことは政権がより厳しい状況に陥ることも予想され、得策とは言えません。

3つ目に西田氏が挙げたのは、中国における「人の命」に対する考え方です。中国はベトナム戦争以降大掛かりな紛争を行っていません。加えて、家族のつながりが深いという国民性から、兵士として人が亡くなることの影響は小さくないはずです。また、台湾からの攻撃が中国に届く可能性があります。そうなった場合。国内世論は大きく動揺することが考えられます。

西田氏「そういったことを総合的に勘案して訪台のリスクは想定の範囲内に収まると考えたのでは」

MC鈴木「絶妙なラインとタイミングで訪台した可能性があるということですね」

中国の弾道ミサイルが日本のEEZ内に落下

中国と台湾の問題は日本にも大きな影響を及ぼしています。日本政府は8月4日、中国軍の弾道ミサイル5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと発表しました。

もし中国と台湾の紛争が発生した場合、「日本は巻き込まれる蓋然性が高い」と西田氏はコメント。米中の緊張が高まれば台湾に近い日本の米軍基地が使用されることは確実です。そうすれば、中国がそこを攻撃してくる可能性も十分考えられます。

西田氏「日本が積極的な態度を示すに関わらず、米軍の行動によって巻き込まれるおそれが大きい」

このような事態を防ぐためには「紛争が生じないことが重要」と西田氏はコメント。「防衛費の増強はあまり関係ない」とし、「中台紛争が起きない、激化しないのが好ましい」「起きた時点で我々は巻き込まれていく」とまとめました。

動画本編はこちら!

ペロシ米下院議長はなぜ台湾を訪れた?西田氏が語るその背景とは?

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