日本維新の会が初の代表選!どんな仕組みで選ばれる?自民や立憲と何が違う?

日本維新の会 ホームページより

松井一郎代表の辞任に伴い、日本維新の会が初めて代表選(8/14告示、8/27投開票)を行います。どのようなルールで行われるのか、選び方に自民党や立憲民主党との違いはあるのか、代表選の仕組みを解説します。

推薦人は地方議員でもOK

一般的に、代表選に立候補するためには一定数の推薦人が必要となります。自民党の総裁選や立憲民主党の代表選では20名集める必要があり、推薦人になれるのは党所属の国会議員のみとなっています。

日本維新の会では30名の推薦を必要としますが、推薦人になれる「特別党員」には国会議員だけでなく地方議員や首長らも含まれています。大阪を地盤としており、地方組織に支えられている党であることに配慮したルールとみることもできますが、特別党員は全国に600人ほどいますので、自民党や立憲民主党とは違った推薦人集めの戦略がみられるかもしれません。

議員も一般党員も同等の1票

推薦人と同じように、日本維新の会の代表選において大きな特徴といえるのが、投票する際に「一般党員も、議員などの特別党員と同等の1票を持っている」という点です。年会費2000円を2年以上支払った一般党員であれば、特別党員と同等の1票を投じることができるため、全国に2万人ほどいる一般党員の票は結果を大きく左右するといえます。

自民党総裁選では、党員票は国会議員票と同数に設定されます。例えば2021年の総裁選を見てみると、1人1票を持つ国会議員が382人だったので、党員票の合計も382票となり、合計764票で争われました。投票できる党員は全国で110万人ほどなので、各候補者が党員からどれだけ得票したかという割合に応じて382票が分割されて配分するという、いわゆる「ドント方式」を採用しています。

立憲民主党の代表選は国会議員・候補予定者、地方議員、党員・サポーターと票田が3つに分かれていますが、地方議員や党員・サポーターの票はドント方式で、合計すると国会議員・候補予定者と同じ票数になるよう設定されています。

自民党や立憲民主党のような国会議員票の優遇が日本維新の会にはないため、大多数を占める一般党員票の行方が重要となりますが、地盤である大阪に多くの党員がいると見込まれ、一般党員票の中でも『大阪票』の重要度が特に高いといえるでしょう。

決選投票なしの一発勝負

日本維新の会の代表選には、決選投票がありません。1回のみの投票で最多得票となった候補者が代表に選ばれることになります。

自民党や立憲民主党では、1回目の投票で過半数を得票した候補者がいなければ、1回目の上位2名による決選投票が行われます。さらに、決選投票では国会議員(立憲民主党は候補予定者も含む)と47の都道府県連が投票できる仕組みのため、党員は投票することができません。

日本維新の会は一発勝負であり、一般党員も国会議員などと同等の1票を保持しているため、自民党や立憲民主党よりも全国の党員票の価値が大きく、「直接参加型」の選挙ともいえるでしょう。日本維新の会の初の代表選がどのような結果になるのか、注目です。

日本維新の会自民党立憲民主党必要な
推薦人数
と資格30人
国会議員、地方議員、
首長などの特別党員20人
国会議員20人
国会議員票数の
配分特別党員、
一般党員など
全員が同等の1票国会議員で50%
党員で50%
(ドント方式)国会議員・候補予定者で50%
地方議員で25%
(ドント方式)
党員・サポーターで25%
(ドント方式)決選投票なしありあり各党の代表選の違い

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