4400円の冷やし中華、もっちり生そうめん 宇都宮の街なかで見つけた麺類にびっくり

アワビやズワイガニが載った「海鮮冷やし中華」

 立秋が過ぎてもまだまだ暑い日が続いている県内。この時季にはさっぱりとした冷たい麺類が食べたくなりますね。今回は街なかで見つけた少し変わった麺類をご紹介します。思いも寄らない高級品や初めて味わう品など、驚きの連続でした。しっかりと栄養補給し、暑い季節を元気に乗り切りましょう!

ぜいたく!海鮮冷やし中華

 中国料理 銀座園(曲師町)の前を通りかかると、驚きのメニューが目に飛び込んできた。「海鮮冷やし中華」(4400円)。冷やし中華としてはかなり高価だ。注文する人はいるのだろうか?

 滝口健太郎(たきぐちけんたろう)代表(47)に話を聞くと「夏季限定で10年以上販売しているが、毎シーズン最低10食は出ますよ」。スープと麺の上に、アワビやズワイガニなど豪華な海鮮が6種類。一口ごとにさまざまな食感が楽しめ、海鮮のうま味が存分に味わえる。ぜいたくな気分に浸れる一品だ。海鮮の量も多いため、前菜代わりに数人でシェアする常連客もいるという。「冷やし中華」(1300円)や「うに冷やし中華」(3300円)などバリエーションも豊富だ。

新食感!もっちり生そうめん

 自宅でそうめんをゆでる人も多いのでは。スーパーなどに並ぶのは乾麺がほとんどだが、松崎屋製麺所(大通り5丁目)の「そうめん」(80円)は珍しい生麺だ。直売強化の一環として、2019年から夏季限定商品として販売している。つるっとした口当たりで、鼻から抜ける小麦の香りは確かにそうめん。でも、もっちりとした食感とコシの強さは今まで経験したことのない味わいだ。

 家庭でおいしく食べるために、蕪木陸(かぶらぎりく)社長(48)からワンポイントアドバイス。「ゆでる際には沸騰した湯に麺を入れ、すぐに火を止める。あとはふたをして2分待つだけ。これで時間がたっても麺同士がくっつかないんです」

他にない味!生ところてん

 最後は番外編。麺類ではないが、旭家黒崎食品(中央1丁目)が製造し、併設する総菜店「大いちょう旭家」で直売している「生ところてん」(220円)もこの時季にピッタリだ。

 商品名に「生」が付く理由は一般的なところてんとは異なり、酢水に漬けないから。このため、天草そのものの香りが感じられ、味付けも自由に楽しめる。付属の甘酸っぱいタレはもちろん、黒蜜などとも相性抜群だ。「他では食べられない味。この時季は手土産に買っていく人もいます」。松澤雪子(まつざわゆきこ)店長(37)が話してくれた。

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 街なかには個性的な麺類がまだまだ眠っているはず。みやもっと版「麺の道」を探ってみようかな!?

 【中国料理 銀座園】▽宇都宮市曲師町4の11▽(問)028.633.3915▽8「海鮮冷やし中華」は9月中旬ごろまで

 【松崎屋製麺所】▽宇都宮市大通り5の3の13▽(問)028.622.6260▽「そうめん」は9月ごろまで

 【大いちょう旭家】▽宇都宮市中央1の8の2▽(問)080.1326.9603▽「生ところてん」は通年販売

松崎製麺所のそうめんは珍しい生麺だ
天草の香りが楽しめる「生ところてん」

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