【夏の甲子園】横浜・玉城、成長続けた「最高のキャプテン」 コロナやけが乗り越え

チームをまとめ上げてきた横浜の玉城主将=甲子園(立石 祐志写す)

◆横浜2-3聖光学院

 最後まで「最高のキャプテン」だった。

 第104回全国高校野球選手権大会2回戦が14日、兵庫県西宮市の甲子園球場で行われ、神奈川代表の横浜は聖光学院(福島)に敗れた。今年のチームの幕開けは、昨秋の新型コロナウイルス部内感染。主将の玉城陽希捕手にとって、自身のけが、名門の重圧と向き合いながら成長を続けた高校野球だった。

 2─3の六回無死一塁。もう追加点を与えられない窮地を、玉城が救った。バントで転がった球を迷わず二塁へ送球し、進塁を阻止。直後に仕掛けられた二盗も好送球でアウトにした。再三の好プレーに「何とかできることをやろうと思った」とうなずいた。

 誰よりも野球に熱く、練習中に気の緩んだプレーが続けばチームメートを集めてげきを飛ばす。エースの杉山遥希や緒方漣ら2年生に注目が集まったが、村田浩明監督(36)が「うちは玉城のチーム。あいつは監督です」とほれ込むほど、リーダーシップは絶大だった。

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