滝を見た絵師が、あまりの美しさに絵を描くことができず筆を落とした、という言い伝えがあるそうだ。木々に囲まれて涼しく、せせらぎの音が涼感を増す。水しぶきが舞い、木漏れ日が輝く。これ以上ない幻想的な風景だ。
昔、滝つぼ近くまで鮎(あゆ)が帰ってきていたことから名付けられた。高さ約14メートル、幅約2メートルの小さい滝。滝つぼで遊ぶほか、滝の上には一枚岩の平たい岩場があり、滑り台のようにして遊ぶこともできる。訪れた日は、「アブラハヤ」を狙った釣り客や水遊びに興じる子どもたちの歓声がこだましていた。
滝の上には、滝の水を利用したそうめん流しを楽しめる「滝の茶屋」もある。店主の内田民の助さん(71)ご自慢の唐揚げも小腹を満たすのにちょうど良い。涼風が心地よいテラス席から滝を眺めていたら、すっかり汗が引いていた。