海星、近江と3回戦 海星・加藤監督、近江・多賀監督インタビュー

 第104回全国高校野球選手権第10日は15日、甲子園球場で3回戦4試合が行われる。長崎県代表の海星は第4試合(15時30分)で近江(滋賀)と対戦。相手は選抜準優勝校で、長崎県勢としては春に長崎日大が延長タイブレークの末に敗れている。8強を懸けた一戦を前に、海星の加藤慶二監督と近江の多賀章仁監督に互いの印象や意気込みなどを聞いた。

 -相手の印象を。
 加藤 エースの山田君が、一人ずばぬけているチーム。1回戦で対戦した日本文理(新潟)の田中君と同じようなイメージかなと思っている。
 多賀 エースの宮原君は非常に山田と似たタイプという印象。向井君との二本柱の中で、おそらく宮原君(が先発)じゃないかなと思う。素晴らしい投手戦を期待する。

 -警戒する選手は。
 加藤 山田君に投げる方も打つ方も活躍させたら駄目。ボール球を振らされないようにする。でも、それを強調し過ぎると甘い球を逃す。そこのバランスが大事になってくる。打者としての山田君には、対策というよりもうちの投手陣が自分の持っている力をしっかりぶつけられるかどうか。
 多賀 (4番)森君。長崎大会の打点は一番で打率も5割2分9厘。この子が軸。山田は1イニングで2本の本塁打を打たれた2回戦もいい教訓になってくると思う。

 -キーマンは。
 加藤 森。メンタル的に安定して山田君にプレッシャーをかけられるかが大事。技術的には問題ないけれど、精神的に一人で背負って悩んでいる感じ。ただボールをたたくだけで力みにつながっている。“もうちょっと柔らかく”という言い方はした。あとは本人がそれをどう落とし込むか。打ってくれないと困る。
 多賀 バッテリー。投手戦になる。津田、中瀬の二遊間にも期待。

 -目指す試合展開は。
 加藤 チームが描いている2点以内に抑えて、3点以上取るというのは変わらない。
 多賀 1-0。

 -意気込みを。
 加藤 天理さんと同じく高校野球のビッグネーム。そこを倒したい。前回出場した3年前も3回戦で(青森・八戸学院光星に)敗れているので、必ず越えたい。
 多賀 応援を選手たちは感じている。点が入ったときの歓声はすごい。山田がピンチを抑えたときの声援もすごい。甲子園に育ててもらって、後押しをしてもらって、大きな力がこのチームにはついている。次も応援してくれる人の心をつかむゲームをしてほしい。


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