【続報・クルーズ船火災】船長「発電機があるところから煙が出た」 乗客「全員海に飛び込んだ」 燃えたのは釣りやバーベキューができる船 広島

広島市の似島(にのしま)の沖合で小型のクルーズ船が燃える火事がありました。乗員乗客16人は救助されて無事でした。

火事があったのは広島市の似島から西におよそ2キロの瀬戸内海上です。

RCC

広島海上保安部によりますと、きょう午前7時半ごろ、この船から「火災を起こしています。すぐ来てください」と通報がありました。

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船には子ども3人を含む乗員乗客16人が乗っていましたが、付近に居合わせたプレジャーボートに全員が救助され、けがはありませんでした。

駆けつけた海上保安部の巡視艇などが消火にあたりましたが船は全焼し、通報からおよそ1時間後に沈没したということです。

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乗客によりますと、船は釣りをするために広島市中区のボートパークから出航したということです。火事があったのは、船の上で釣りやバーベキューが楽しめるクルーズ船だったということです。

船長や乗客は…

旅客船の船長(71)はRCCの取材に対し、「午前7時すぎに出航して5分ほどがたって船内のエアコンやテレビが動かなくなった。その後すぐに、異様なにおいがし始めて、船尾の方にある発電機がある部屋から煙が出ていることに気づいた。煙は止まらず、次第に黒みを増して船内にも充満し始めたので乗客をデッキに避難させ、急いで海上保安庁に救助要請の連絡をした。消火器は発電機室の中にあり、取りに行ける状況ではなかった。きょうは江田島市方面の沖に向かう予定で、乗客に船の上で釣りやバーベキューを楽しんでもらって午後3時ごろに戻ってくる予定だった。発電機はエアコンなどの電源になっていて、2年近く前に新品で購入して積んでいたものだった。救命胴衣は定員の24人分積んでいた。」と話しています。

乗客の男性(31)は、「乗客は全員友人どうしのグループだった。大人も子どもも全員で海に飛び込んだが、すぐに周りの船が気付いて助けてもらえた」と当時の緊迫した状況を語りました。

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