【新型コロナ】神奈川県所管域で1人死亡、1930人感染 高齢者福祉施設などで新たなクラスター6件

神奈川県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県は15日、県所管域で鎌倉市の90代女性の死亡と、10歳未満~100歳以上の男女1930人の感染が新たに確認されたと発表した。中等症が2人で、1127人が軽症か無症状、そのほかは症状調査中だった。感染経路不明は1828人。

 亡くなった女性は8日にかかりつけ医が自宅を訪問した際、陽性と確認された。発熱やせきの症状があり、救急車で病院に搬送されたものの、満床で入院できなかったという。自宅で療養することになったが、翌9日に死亡が確認された。基礎疾患があり、1週間ほど前から体調が悪かったという。

 県内では当時、新型コロナ向けの即応病床の使用率が約82%となっていた。県の担当者は「病床の逼迫(ひっぱく)で入院ができず、残念な事例だと受け止めている」と話した。

 クラスター(感染者集団)は新たに県平塚保健福祉事務所や県小田原保健福祉事務所、県厚木保健福祉事務所管内の高齢者福祉施設や病院など6施設で確認された。

 県はまた、10日に感染者として公表した伊勢原市の10歳未満の女児を取り下げた。検査の結果、陰性だったのに、医療機関が誤って陽性者として扱ってしまったという。

 このほか、県は新たに3831人が自主療養したと発表した。自主療養の累計は12万2273人になった。

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