JR宇都宮駅で架線断線 最大5時間運転見合わせ 約1万2千人に影響

架線が断線した現場=午前8時25分ごろ、宇都宮市元今泉2丁目

 15日午前6時35分ごろ、宇都宮市川向町のJR宇都宮駅構内で架線が断線しているのを運転士が見つけ、宇都宮線など4路線で最大5時間余り運転を見合わせた。お盆による帰省客のほか通勤客ら約1万2千人に影響した。

 JR東日本によると、烏山線烏山発宇都宮行き上り普通電車の運転士が、隣接する線路の架線が切れているのを発見した。同社は断線の原因を調べている。

 このトラブルで宇都宮線、湘南新宿ライン、日光線、烏山線の上下線で一時運転を見合わせた。このうち湘南新宿ライン宇都宮発大船行き上り普通電車は、宇都宮駅を出発して約300メートル先で非常停止し、乗客約100人が線路を歩いて駅まで戻った。

 各線は順次運転を再開し、午前11時45分ごろまでに全線が復旧。上下計58本が運休や区間運休、計12本が最大5時間5分遅れた。

 同駅では運転見合わせ中、駅員に状況を確認する乗客でごった返した。運転再開の案内があると、足早にホームに向かっていた。

 墓参りのため都内から矢板駅に向かっていた無職男性(80)は「新幹線から在来線に乗り換えるはずだった。再開のめども分からず困る」とため息をついた。

 出勤途中の宇都宮市、会社員女性(25)は「電車がなくて仕事に行けない。もう2時間以上改札前にいる」と疲れた様子だった。

運転見合わせで乗客に説明する駅員=午前9時5分ごろ、宇都宮市川向町
改札口で運転再開を待つ乗客=午前11時35分ごろ、宇都宮市川向町

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