【ベトナム】地方リゾート開発、熱狂過ぎ去り地価下落[建設]

2021年から22年初頭にかけてリゾート開発を見込んで急速に高騰したベトナムの一部の地方の地価が、足元で下落している。当局が土地区画を細分化して切り売りすることへの取り締まりを強化しているのが理由だ。タインニエン電子版が15日付で報じた。

地価が下落しているのは北部ホアビン省のルオンソン郡やキーソン郡、同ソンラー省のバンホー郡やモクチャウ郡など。21年にバンホー郡で湖畔沿いの土地を70億ドン(約30万米ドル、4,000万円)で買ったハノイの44歳の男性は、3カ月前に78億ドンで売ろうとしたが買い手が付かず、買値と同じ70億ドンにまで引き下げたがいまだ成約に至っていない。

モクチャウ郡では、省人民委員会がリゾート開発への投資誘致計画を発表した今年初めに対象地域で土地の売買が活発化した。地元の不動産仲介業者は「午前中に手付金を入金して入手した区画をその日の午後に転売し、1億ドンをもうけた人もいた」と振り返るが、現在は買い手を見つけるのも難しい状態だ。

ルオンソン郡では21年前半に大型リゾートの第2期計画についての情報が広まると、農家やバイクタクシーの運転手などがこぞって不動産仲介に乗り出したが、ブームは長く続かなかった。にわか仲介業者らは本業に戻っているという。

建設省によると、地方では不動産開発に関する情報をいち早く入手し、宅地や農地を買い取った後に区画を分割して高値で売り抜く個人投資家が増えている。こうした転売が地価の高騰や不動産市場の不安定化を招いていることを問題視した当局は、区画の細分化の防止に乗り出している。

専門家は、過熱した地方の不動産市場の急速な冷え込みの背景には、当局の土地取引の引き締め姿勢があると指摘している。

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