救助センターは祁連山脈でけがをした野生動物の避難所

AsiaNet 97450 (1916)

【西寧(中国)2022年8月16日新華社=共同通信JBN】甘粛省と青海省の境界に位置する祁連山国家公園は、中国西部の生態系安全保障に不可欠な保護地とみなされ「Wet Island(湿潤の島)」と呼ばれている。

青海区は、ユキヒョウやハイイロネコなど、ますます数少なくなっている野生動物が存在する。野生動物の保護を強化するため、野生生物救助センターがこのほど設立された。同センターは国立公園のパイロット地域で野生動物の救助と治療に重点的に取り組んでいる。

面積1153.59平方メートルに及ぶ救助センターは、肉食動物、草食動物、雑食動物、鳥類のための個別のシェルターを設け、最大で43の動物を収容することができる。

救助センターのLi Quanliang所長は「このセンターは、公園内で助けを必要としている動物に迅速に対応することができる。人々が病気やけがをした野生動物を見つけたときは、すぐに私たちに送ってくれる。救助センターは過去2カ月間に、ハイイロネコ3匹、バーラル1頭、親をなくしたアカシカ1頭、ハゲワシ1羽、フクロウ1羽を含む幾つかの野生動物を助け、餌を与え、治療した」と語った。

Li所長はさらに、「救助センターの野生動物は、動物が生き残るためのスキルを取り戻すのを手助けした後、再び野生の状態に戻す。野生の状態で生き残れない動物は、センターで大切に世話をする」と述べた。

2021年末の時点で、青海省内の公園には、中国の国家1級保護下の21種、国家2級保護下の53種を含む252種の野生の脊椎動物が生息していた。

今後、救助センターは野生動物の繁殖、科学研究、生物多様性の啓発など、さらに多くの役割を担う。

また、環境保護の意識の高まりを受け、けがをした野生動物の救助の取り組みに参加する地元住民が増えている。Li所長は「環境保護に関する人々の関心の高まりとともに、祁連山脈の生態学的環境は改善されつつある」と話した。

ソース:Qinghai Provincial Administration of Qilian Mountain National Park