【新型コロナ】抗原検査キットのネット販売解禁、正式決定 今月中にも開始

 厚生労働省は17日、臨時の専門家会合を開き、新型コロナウイルス感染症の抗原定性検査キットのインターネット通販を認めることについて諮問した。専門家からは様々な意見が出たが、最終的に解禁が決定した。早ければ今月中にも実際の販売が始まる見通しだ。

第7波で検査キット不足深刻化、入手経路確保目指す

 厚労省が感染爆発で医療を受けられない人を減らすため、方針転換する。「第7波」で検査キットの需要が爆発的に増加し薬局での入手が困難な状況が続いており、症状が出ても検査すらできず医療の手が届かないケースが続発しているため、少しでも検査キットを入手しやすくする狙いがある。ネット販売を可能とすることで医療機関や検査センター、薬局での混雑を防ぎ、二次感染を減らす狙いもある。

 17日に開かれた専門家会合では、医療側から検査方法や陽性だった場合の対応についての丁寧な説明の必要性、医療機関への供給に影響を与えないことなどの意見、要望が出されたが、解禁そのものへの反対はなかった。この結果を受け同省は特例として販売解禁を決定した。今後販売開始に向けガイドラインの制定、購入時に薬剤師の説明を必要とするかについて調整を進める。早ければ今月中にも販売開始される見通しだ。

 なお、検査キットの需給ひっ迫に関しては一部自治体も独自の施策を打ち出しており、東京都は今月から専用サイトで検査キットの申し込みを受付け、無料で配送する取り組みを始めているほか、神戸市も同様に専用サイトで無料配布の申し込みを受け付けている。

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