「ウェブサイト」と「ホームページ」の違いって?【正しい日本語解説Vol.12】

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「ウェブサイト」の意味

「ウェブサイト」はインターネットの情報提供システム、WWW(ワールドワイドウェブ)で公開されるウェブページの集まりのこと。略して「サイト」ともいいます。

【例】

詳細は、大使館のウェブサイトを確認してください。

「ホームページ」の意味

「ホームページ」は、インターネットの情報提供システム、WWW(ワールドワイドウェブ)で表示されるウェブサイトで、最初に表示されるページのこと。「HP」と略されることもあります。また、「トップページ」とも呼ばれます。

ただし、日本ではウェブサイトのことや、ウェブサイト内にあるトップページ以外のページをホームページと呼ぶ場合も多く、これを誤用とするかは見解の分かれるところです。

【例】

ウェブサイトにはしばしば、ホームページに戻るための「HOME」ボタンが設置されている。

「ウェブサイト」と「ホームページ」の簡単な覚え方

「ウェブサイト」と「ホームページ」は本に例えて考えると覚えやすいでしょう。「ウェブサイト」は一冊の本全体のことをさします。「ホームページ」は、本の表紙と目次のことをさします。

ちなみに、「ウェブページ」は本の中の各ページのことをさしています。

【クイズ】より適切なのはどっち?

【答え】

1→ウェブサイト

2→ホームページ

1の正解はウェブサイト。「何ページにもわたって」と書いてあるので、ウェブページのまとまりを表すウェブサイトが適切です。ただし、ホームページと言っている人がいても目くじらを立てるほどではありません。

2の正解はホームページ。「ウェブサイト」でも意味が通じる文ですが、各コンテンツのリンクが用意されているのはホームページと考えるのがより自然です。また、「戻る」は一度はいたことがある場所に対して使う言葉。このことからも、最初に表示されるホームページから、ウェブサイト内の別のウェブページに遷移し、その後またホームページに戻る…というストーリーが想像できるでしょう。

監修:吉田裕子先生

国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。

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