福井県美浜町の夏祭り、2022年はバージョンアップ 花火やトゥクトゥク、キッチンカー…9月10日開催

イベント開催に向け、クラウドファンディング「ミラカナ」で資金を募っている実行委メンバー=8月5日、福井県美浜町松原のわかさ東商工会美浜支所

 毎年恒例の夏祭りをリニューアル―。福井県美浜町の住民有志9人でつくる実行委員会が、9月10日に町総合運動公園で「SUMMER FESTA MIHAMA RE:START(サマーフェスタ美浜リスタート)」を計画している。3輪タクシー「トゥクトゥク」試乗やキッチンカーの出店などこれまでにない仕掛けを用意し、メインの花火は音楽に合わせて打ち上げる。福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス「ミラカナ」で運営資金を募っている。9月5日締め切り。

 実行委員長の金森滋さん(48)によると、町内では毎年観光協会や商工会などによる「夏フェスタ美浜」が開かれてきたが、町民のための花火大会に近かったという。少子高齢化など時代の変化とともに参加者は年々減り、新型コロナ禍で2020年からは2年連続で中止に。美浜の夏はどこか盛り上がりに欠けていた。

 この古き良き夏の風物詩を3年ぶりに開催し、町内外の幅広い年代が楽しめる本格的なイベントに発展させようと、地元の30~40代が立ち上がった。「夏フェスタ美浜実行委員会」をつくり、今春に準備を始めた。

 当日は正午に開場、午後1時に主なイベントが始まる。会場にはトゥクトゥクやミニSLの乗車体験、フィンランド発祥のスポーツ「モルック」体験などのブースが並ぶ予定。飲食関連では焼きそばやビールなどを提供する屋台のほか、ステーキなどが楽しめるキッチンカーが勢ぞろいする。

 和太鼓やドラムなどによる福井県内の男性3人組バンド「漢鼓(おとこ)」など複数グループのステージイベントや野外シアターもある。メインイベントの花火は約15分間音楽に乗せて打ち上げる。

 夏フェスタを住民のみで主催するのは初めて。金森さんは「若い人たちで盛り上げられる、楽しいまちにしていきたい」と話した。

 CFの目標額は100万円。3千~10万円のコースがあり、支援者への返礼品(リターン)として、トゥクトゥクの優先乗車券や、花火打ち上げ時にメッセージを読み上げるサービスを用意している。

 【ミラカナ】福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス。県内でさまざまなプロジェクトを始める人の資金調達を応援するプラットフォームとして2018年に福井新聞社、福井銀行、レディーフォーが連携して始まった。21年からは福邦銀行も事業に参画した。累計支援額は1億5千万円、プロジェクトの達成率は94%(22年7月末時点)。

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