葉山御用邸近くの臨御橋、補修工事進まず 資源高騰で計画見直し

補修工事が予定されている臨御橋。現在も通行できるが、欄干は保護されている=葉山町

 葉山御用邸(葉山町一色)近くにある臨御橋(りんぎょばし)の補修工事が遅れている。町は2023年5月の完了を目指していたが、資材高騰による改修費の増大に伴い搬入方法など計画の見直し作業を進めており、着工のめどは立っていない。

 臨御橋は御用邸敷地内を流れる下山川に架かり、全長33メートル、幅4メートルのコンクリート製。欄干が赤く塗られていることから地元では「赤橋」と呼ばれ、一色海岸と長者ケ崎・大浜海岸を結ぶ橋として観光客にも親しまれている。

 町によると、元々は木造だったが損傷が激しく、1968年に町がコンクリート橋に改修した。2015年の点検で欄干や橋脚に多くのひび割れが見つかり、19年に補修工事の実施を決定。「架け替えプロジェクト」をスタートさせ、ふるさと納税制度を活用して補修費用を賄い、23年度内の完了を目指していた。

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