国内最古級「土馬」は疫病よけ、相撲観戦表す人形も 東有年・沖田遺跡の謎に迫る出土品150点 赤穂

疫病よけに使われたとみられる土馬などの展示=有年考古館

 兵庫県赤穂市の有年考古館で「東有年・沖田遺跡のひみつ~県史跡指定30周年記念展」が開かれている。出土品など約150点を展示し、馬の形をした「土馬(どば)」は約1500年前の古墳時代後期に疫病よけに使われたとされ、国内最古級という。弥生時代後期と古墳時代後期の大集落跡が発掘調査でそれぞれ判明。県史跡に1992年3月指定された遺跡の謎に迫っている。(坂本 勝)

 縄文後期から室町時代にかけての複合遺跡。農地整備に伴い、88~92年に大規模調査し、多数の建物跡や土器が見つかった。県史跡指定後、96年に遺跡公園として整備・公開され、弥生、古墳時代の竪穴式住居を復元展示する。

 同遺跡では縄文時代に大きな村ができ消滅したが、約2千年前の弥生時代に大集落が再び出現。直径10メートルを超える円形の竪穴式住居もあった。有力者の墓や住民の共同墓地も造られ、西播磨で有数の人口があったという。

 古墳時代にも消滅期をいったん経て、多数の住居や倉庫とみられる掘っ立て柱建物が造られ、人口が急増した。横穴式石室の古墳が住居近くに築かれ、集落と墓の様子も同時に分かる。

 国内最古級の土馬と同時期の須恵器には約10体の人形が付けられ、格闘している人や子どもをおぶった人、拍手する人をかたどっている。大勢で相撲観戦する祭りの様子を表しているとみられるという。

 豪族の居館か領主の屋敷とみられる屋敷跡や大集落跡は、約800年前の鎌倉時代とされる。中国の輸入品の青磁碗(わん)も出土し、近くの八幡山(大鷹(おおたか)山)頂上に築かれた有年山城の城主屋敷の可能性がある。

 山中良平学芸員は「播磨でも有数の規模や内容を持つ遺跡。調査すれば遺跡の謎がさらに明らかになるかもしれない」とする。

 9月5日まで。無料。午前10時~午後4時。火曜休館。同館TEL0791.49.3488

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