タンカーと貨物船衝突 串本町沖、油が流出

浸水し傾いた状態となっている貨物船(20日午前9時ごろ、和歌山県串本町潮岬から撮影)

 20日午前2時過ぎ、和歌山県串本町の潮岬沖で、航行していた日本のケミカルタンカー「菱心(りょうしん)丸」(595トン、乗組員6人)とベリーズ共和国籍の貨物船「シンハイ99」(2972トン、同14人)が衝突する事故があった。貨物船から油が流出しているが、付近沿岸に漂着する恐れはないとみられる。いずれの乗組員にもけがはないという。

 串本海上保安署によると、タンカーの船長から「反対側から来た船と衝突した」と118番通報があった。貨物船は衝突によって右舷の後方が損傷して浸水し、正午現在、傾いた状態で袋港沖に停泊しているという。乗組員は救助されて無事だった。

 船内から油が流出しており、現場に配備した海保の巡視船が防除作業に当たっている。

 タンカーは船首部分に損傷があるものの自力航行可能で現在、串本港沖に停泊している。

 串本海保は事故の原因について詳しく調べている。

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