日弁連の小林会長 母校で特別授業 津山高生に「何事にも挑戦して」

母校で自身の歩みや弁護士の仕事について語る小林会長

 岡山県出身者で初めて日弁連のトップに就いた小林元治会長(70)=津山市出身=が20日、母校の津山高(同市椿高下)で後輩たちに特別授業を行った。自身の歩みや弁護士の仕事などについて丁寧に語り掛けた。

 小学校まで往復10キロを歩いた少年期から、大切な恩師や友人と出会えた高校までの津山時代を含めて人生を振り返った。人権を守り、社会的正義を実現する弁護士の使命や日弁連の役割も紹介した。

 自身の高校時代について、安保闘争さなかの不穏な情勢の中で「何のために勉強するのか考えることを迫られ、法律を通して社会と関わろうと強く思うようになった」と回顧。「人生を語り合える師や友に出会い、失敗を恐れず何事にもチャレンジしてほしい」と後輩たちを激励した。

 約50人が聴講。弁護士に興味を持つ2年(17)は「世の中のさまざまな問題に関わる魅力的な仕事だと感じた。周りへの感謝を忘れない謙虚な人柄にも感銘を受けた」と話した。

 小林会長は同高、中央大法学部を経て1981年に弁護士登録。今年4月、日弁連会長に就任した。この日は、大学時代を過ごした東京の男子学生寮「鶴山館」OB会による就任祝賀会も津山市内で開かれた。

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