GTWCアジア第7戦SUGOはフェラーリ同士の熾烈なバトルを制しヨギボー・レーシングが初優勝

 8月20日、宮城県のスポーツランドSUGOでファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイAWS第4ラウンドの予選、そして第7戦の決勝レースが行われ、フェラーリ488 GT3同士の緊迫した終盤の争いを制した横溝直輝/藤波清斗組ヨギボー・レーシングの27号車フェラーリ488 GT3が嬉しいシリーズ初優勝を飾った。

 鈴鹿、富士と日本での2戦を終え、迎えたGTワールドチャレンジ・アジア第4ラウンドの舞台はスポーツランドSUGO。8月20日は10時30分からクオリファイ1/2、そして第7戦/レース1の決勝が行われた。

 クオリファイ1では、AASモータースポーツの18号車ポルシェ911 GT3 Rを駆ったタナート・サティエンティラクルが1分21秒582でポールポジションを獲得。横溝がアタックしたヨギボー・レーシングのフェラーリが2番手、Dステーション・レーシングの47号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3を駆る星野敏が3番手、今季2勝を飾っているカーガイ・レーシングの777号車フェラーリを駆る木村武史が4番手につけた。

 路面がドライアップしていくなか迎えた第7戦の決勝では、スタートで横溝のフェラーリがトップに浮上する。一方サティエンティラクルのポルシェは遅れ、星野のアストンマーティン、木村のフェラーリ、さらに5番手スタートの植松忠雄駆る2号車マクラーレンと4ワイドとなり1コーナーへ。挟まれるかたちとなったサティエンティラクルはスピンし、そこにプリンス・アブ・バーカー・イブラヒム駆るトリプルエイトJMRの888号車メルセデスAMG GT3がヒットしてしまう。

 両車とも再走は果たしたものの、888号車メルセデスはダメージが大きく、2周目の4コーナーでグラベルにストップ。レースはセーフティカーランとなった。この時点でトップは横溝の27号車フェラーリ、2番手に木村の777号車フェラーリ、そして3番手には混戦をうまく避けた山﨑裕介駆るコメット・レーシングの7号車ホンダNSX GT3となった。

 リスタート後横溝はリードを築いていき、木村のフェラーリ、山﨑のNSX、そして星野のアストンマーティン、山口智英駆るBMWチーム・スタディの5号車BMW M4 GT3と続く。ピットウインドウオープン後、27号車フェラーリは横溝から藤波に交代。一方カーガイ・レーシングの777号車は前戦の成績から5秒のサクセス・ペナルティがあり、木村からコッツォリーノに交代した後、ふたたび27号車フェラーリを追っていく展開となった。

 終盤、コッツォリーノは藤波とのギャップを縮めテール・トゥ・ノーズのバトルとなっていくが、藤波は終始コッツォリーノを抑え続け、待望のトップチェッカー。今季シリーズにフル参戦しているヨギボー・レーシングにとって、嬉しいシリーズ初優勝を飾ることになった。2位は木村/コッツォリーノ組カーガイ・レーシングの777号車フェラーリで、プロ-アマクラス優勝となった。

 一方コメット・レーシングのNSX GT3はホワイトラインカットのペナルティがあり後退する一方、高いレースペースを保ち、星野から藤井誠暢に交代した後、3番手に浮上したDステーション・レーシングのアストンマーティンが総合3位でフィニッシュ。プロ-アマクラスの3位を獲得した。4位でフィニッシュした山口/荒聖治組BMWチーム・スタディの5号車BMWがプロ-アマクラス3位となった。

 GT4はGTOレーシングチームの14号車メルセデスAMG GT3を駆るブライアン・リー/安岡秀徒組が優勝を飾っている。

GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO スタート
GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO スタート直後のアクシデント
終盤テール・トゥ・ノーズのバトルを展開したヨギボー・レーシングの27号車フェラーリとカーガイ・レーシングの777号車フェラーリ
Dステーション・レーシングの47号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3
BMWチーム・スタディの5号車BMW M4 GT3
GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO 総合表彰台
GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO 総合表彰台
GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO プロ-アマ表彰台
GTワールドチャレンジ・アジア第7戦SUGO GT4表彰台

GTワールドチャレンジ・アジア第4ラウンド

第7戦決勝結果

Pos No Cat. Class. JapanCup Team Car Driver Laps

1 27 GT3 Silver

ヨギボー・レーシング フェラーリ488 GT3 横溝直輝/藤波清斗 39

2 777 GT3 Pro-Am JC カーガイ・レーシング フェラーリ488 GT3 木村武史/ケイ・コッツォリーノ 39

3 47 GT3 Pro-Am JC Dステーション・レーシング アストンマーティン・バンテージAMR GT3 星野敏/藤井誠暢 39

4 5 GT3 Pro-Am JC プラス・ウィズ・BMWチーム・スタディ BMW M4 GT3 山口智英/荒聖治 39

5 91 GT3 Pro-Am

アウディスポーツ・アジア・チームXワークス アウディR8 LMSエボII D.プン/S.トン 39

6 16 GT3 Pro-Am JC ABSSAモータースポーツ マクラーレン720S GT3 小泉洋史/澤圭太 39

7 18 GT3 Silver

AASモータースポーツ ポルシェ911 GT3 R K.クシリ/T.サティエンティラクル 39

8 2 GT3 Am JC チーム・ウエマツ マクラーレン720S GT3 植松忠雄/内田優大 39

9 99 GT3 Pro-Am

トリプルエイトJMR メルセデスAMG GT3 H.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム/N.フォスター 39

10 60 GT3 Pro-Am JC LMコルサ フェラーリ488 GT3 中西慧/脇阪薫一 39

11 19 GT3 Am JC リープ・フューエリング・アンビションズ ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ 濱口弘/大蔵峰樹 38

12 51 GT3 Am

AMACモータースポーツ ポルシェ911 GT3 R A.マクファーソン/W.ベン・ポーター 38

13 21 GT3 Am JC アウディ・チーム・ヒトツヤマ アウディR8 LMSエボII 小倉基宏/都筑晶裕 38

14 7 GT3 Am JC コメット・レーシング ホンダNSX GT3 辻子依旦/山﨑裕介 38

15 14 GT4 Silver-Am

GTOレーシングチーム メルセデスAMG GT4 B.リー/安岡秀徒 36

16 33 GT4 Silver-Am JC チームGMB メルセデスAMG GT4 羽田野宏明/細川慎弥 36

17 71 GT4 Am JC アキランド・レーシング トヨタGRスープラGT4 大山正芳/植田正幸 36

18 4 GT4 Am JC コメット・レーシング メルセデスAMG GT4 坂井一裕/藤井正明 34

19 8 GT3 Pro-Am

EBMギガ・レーシング ポルシェ911 GT3 R S.サントソ/R.ハーカー 16

20 888 GT3 Pro-Am

トリプルエイトJMR メルセデスAMG GT3 H.H.プリンス・アブ・バーカー・イブラヒム/J.ジャファー 1

天候:曇り 路面:ドライ

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