プロ野球選手のセカンドキャリア後押し 横浜の経営者らが新事業、ネットワーク生かす

応援する会の理事長の大江さん(左)と会長の竹村さん

 現役を退くプロ野球選手の第二の人生を、横浜の町ぐるみで後押ししようという試みが動き始めている。旗振り役は、以前のファン組織から派生した地元企業経営者らによる「横浜DeNAベイスターズを応援する会」。かつて横浜スタジアム建設に奔走した横浜青年会議所(横浜JC)のメンバー有志らの力を再び集め、そのネットワークを生かして再就職を支援する考えだ。 

 応援する会は、球団が2013年に複数のファン組織を一元化する際、事業の一部を引き継ぐ形で設立。これまで選手の表彰などに取り組んできたが、より活動の幅を広げようと今春、役員のみで構成された応援する会に初めて会員組織を立ち上げた。

 声をかけたのは、1978年完成の横浜スタジアム建設資金の調達に向けて汗を流し、昔から球団との関係が深い横浜JCのメンバーら。現役、シニア有志約100人が呼びかけに快諾した。

 応援する会の理事長を務め、市内で制御機器・電設資材商社を営む大江光正さんは自身も横浜JCの一員だった経歴を持つ。「青年会議所がまちづくりに関与した歴史を若い世代にも再認識してもらう機会ともしたかった」と話し、「より球団との関係を強化し、横浜の街の活性化につなげたい」と意気込む。

 会員組織の会費などを原資とし、新たな事業にチャレンジ。球団が掲げる「横浜スポーツタウン構想」実現への協力や、2軍選手の表彰事業などを掲げるが、中でも目を引くのが引退した選手の再就職支援だ。

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