「BA.5流行下でも3回目ワクチンの発症予防効果高い」 国立感染研

 国立感染症研究所が、関東の医療機関を7月に受診した発熱患者1600人あまりを対象にワクチンの発症予防効果について解析したところ、2回目のワクチン接種から5ヵ月を経過したころから効果が薄まるものの、3回目の接種を受けた場合、2回目を受けてしばらくの期間と同様に発症予防効果が再度高まっていることが分かった。調査時期はBA.5の流行期に入っており、今からでも3回目の接種を受ける重要性を示唆するものとして注目される。

「重症化予防効果は発症予防効果よりも高い値」

国立感染圏の発表より

 国立感染研が発表したのは、関東地方の7医療機関で、今年の7月に発熱外来等を受診した1624名について、ワクチンの有効率(発症予防効果)を解析した結果。2回接種後5ヵ月以降では35% と、効果が減衰することが確かめられたが、3回接種を受けていた場合、14日-3ヵ月目までは65%、3回接種後3ヵ月目以降では54%と、再び効果が高まっていることが分かった。

 感染研では今回の結果に加え、海外での調査から、重症化予防効果については発症予防効果よりもさらに高い値が報告されているとして、ブースター接種を検討することを改めて呼びかけ、またオミクロン株にも対応した新たなワクチンの早期導入の必要性も訴えている。

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