3カ月連続「還付金」が最多 7月、神奈川の特殊詐欺被害

神奈川県警

 神奈川県警は17日、7月に認知した特殊詐欺の統計(暫定値)を発表し、医療費などの還付が受けられると言って現金を振り込ませる「還付金詐欺」の件数が66件で前月から30件減少したものの、手口別では3カ月連続で最多だったと明らかにした。被害額は前月比約3千万円減の約9900万円。還付金詐欺は被害者の約6割を60代が占めるなど若年化してきており、県警が対策に乗り出している。

 特殊詐欺全体の件数は、同約41件減の149件で3カ月ぶりに減少に転じ、被害額も同約1500万円減の約2億9千万円と3カ月連続で減少となった。

 還付金詐欺は、うその電話をかける「かけ子」が言葉巧みに被害者を誘導し、ATMから還付金名目の現金を振り込ませる手口で、昨年から件数、被害額ともに増加傾向が続く。親族をかたる「おれおれ詐欺」の被害者は全て70歳以上の高齢者だが、還付金詐欺では今年上半期(1~6月)の被害者の半数が60代で、若年化の傾向が見られる。

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