パラスポーツ普及へ、川崎でボッチャ大会 市民ら真剣勝負

健常者と障害者が一緒に楽しんだ川崎市長杯ボッチャ大会=同市川崎区のカルッツかわさき

 健常者と障害者が一緒に楽しむ「川崎市長杯ボッチャ大会」が21日、同市川崎区のカルッツかわさきで初開催された。昨夏の東京パラリンピックを契機にパラスポーツの普及を一層進めようと、同市が主催。市民ら約90人が参加し、真剣勝負を楽しんだ。

 ボッチャは各チームが6球ずつこぶし大の玉を投げ、ジャックボールと呼ばれる白いボールに近づける競技。パラリンピックの正式種目に採用されている。同市は、東京パラリンピックが当初予定されていた2020年にボッチャ大会の初開催を目指したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期していた。

 この日は、子ども連れや高齢者、車いす利用者らが29チーム(1チーム3人)に分かれて対戦。年齢や体力に差があるプレーヤー同士が真剣勝負し、一投ごとに一喜一憂する姿もあった。試合終了後は、互いに拍手してたたえ合った。

 車いすを利用する同市中原区の田辺昌美さん(60)は「パラリンピックに刺激を受けて参加した。握力が弱いけれど、十分に楽しめた」と笑顔。人気グループ「EXILE(エグザイル)」のメンバーで、同市市民文化大使を務める松本利夫さんは福田紀彦市長とチームを組んで参加し、「1球ごとに緊張感があって、多くの人が楽しめる」と話していた。

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