キーマンは「植木職人」平城宮跡の復原に動いた「棚田嘉十郎」とは?

キーマンは「植木職人」平城宮跡の復原に動いた「棚田嘉十郎」とは?

奈良県のおでかけスポットのひとつが『平城宮跡歴史公園』。
1998年2月に「古都奈良の文化財」として、世界遺産に登録されたが、ここの復元に尽力したのが棚田嘉十郎氏である。

この人がいなければ平城宮跡復元はなかった!植木職人の棚田嘉十郎とは?

710年にでき、元明天皇が律令制にもとづいた政治をおこなう中心地として、藤原京から遷都しこの地に移った。

ただ、この地は一度忘れられた地。
平安時代に平城上皇が平城遷都を計画するが、失敗しこの地は田んぼになってしまった。
それの復元に動いたのが今回ご紹介する棚田嘉十郎氏。

この方、1860年生まれで職業は植木職人。
奈良公園などで木を切っていたところ、旅行客に平城宮跡の場所を尋ねられたがそれを答えることができず。
それを奈良に住んでいる者として恥ずかしいと思い、平城宮跡の保存と顕彰に一生をかけることに。

1906年には自ら発起人となり「平城宮阯保存会」を立ち上げた。
平城宮跡復元のため私財を投げ打ち、政界の重鎮などに約2000万円を配りロビー活動を続けた。

しかし、最後は土地を巡るトラブルに巻き込まれ自害。
享年62でこの世を去った。

この方の第一歩がなければ今の平城宮復原はなかったかもしれない。
棚田氏の思いを心に置きながら、平城宮跡を散策してみては?

平城宮跡

  • 住所/奈良県奈良市佐紀町
  • 電話/0742-22-3900
  • 営業時間/
  • 定休日/無
  • 駐車場/無

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