3連勝達成のバニャイア「成し遂げたことに満足。これを継続しよう」/MotoGP第13戦オーストリアGP決勝トップ3会見

 MotoGP第13戦オーストリアGPの決勝レースがレッドブル・リンクで行われ、MotoGPクラスで優勝したフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、2位のファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、3位のジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)が会見に出席。レースを振り返った。

■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:優勝

「最高の形でレースを締めくくったけど、ああいうスタートになったのは驚きだった。昨日のフリー走行4回目までは速いわけではなかったから。速く走るのに苦労していた。昨日、僕たちは大きな仕事をしたんだ。だからとてもうれしいんだ」

「今日は無難にフロントにソフトを選んだ。それはベストな選択ではなかったと思う。かなりフロントがロックしたからね。でもとにかく、成し遂げたことにはとても満足している。これを継続しよう。ファビオ(・クアルタラロ)がとても手強いから、ポイントを獲得するのは簡単ではないだろうけど。それでもトライしないといけない」

「すでにフロントタイヤがかなり動いていたから、ジャック(・ミラー)の後ろになったら、きっとフロントにプレッシャーがかかりすぎるだろうと思った。だから彼を見て、ラップタイムを少し上げたんだ。そして少し差をつけることができた」

「(MotoGPの中で最高の水準にあるのか、そしてドゥカティが最高のレベルにあるのかという質問に)そうだと思う。これまで3連勝は達成したことがなかった。この時間は自分を向上させるために使っている。家族、チーム、ガールフレンド、VR46(VR46ライダーズアカデミー)のおかげでね。みんな一緒になってミスを見つけ、その理由を見つけ、改善するのに取り組んでいるんだ。もちろん、過去のトップライダーからもっとたくさんのことを学ばなければいけない。でも僕は前進したと思うし、これからも続けていきたい」

■ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/決勝:2位

「すごいレースだったけど、いいスタートが切れず1周目をリードできなかったのは残念だ。ウオームアップでちょっとフロントに苦戦していた。4コーナーでジョアン(・ミル)がクラッシュしたのを見てリヤも。タイヤを温めるのに1、2周かかった」

「それからいいペースを得て、オーバーテイクには苦労したけど、今日、僕はすごくアグレッシブに感じていた。たくさんミスをしたけど、うまく切り抜けた。タフなレースだった。でも、いいレースでもあったよ」

「(ジャック・ミラーをオーバーテイクしたときは)彼はそれまでよりちょっと早くブレーキングをして、僕は遅めにブレーキングをしたんだ。それでいってみようと思った。その場所(2a、2bコーナー)ではこの週末の始め、それから昨日だってオーバーテイクは難しいところだったんだ。彼はまさか僕がこのコーナーで仕掛けるとは思っていないだろうと思ってね。うまくいったよ」

「(この結果はチャンピオンシップで)大きな弾みになったね。フリー走行2回目から、ずっとドゥカティに挟まれていた。トップ10には少なくとも6台のドゥカティがいて、僕はその中にいた。彼らを参考にできるし、彼らがこのサーキットでどれだけ強いのかわかるから、メンタル的には問題なかった。それに、このサーキットでの彼らの強みを知るのはいいことだったと思うよ」

■ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)/決勝:3位

「バルセロナでのテスト以降は、だいたいこのくらいの成績を残している。どんな状況でも、ロングラップ・ペナルティがあっても、何があっても表彰台を狙えるようになった。(カタルーニャGP後)4戦のうち3戦で表彰台を獲得しているので、素晴らしいことだと思う」

「今日は優勝争いができるくらいバイクがとてもよかった。(バニャイアに仕掛けた)あの動きをしないといけないと思っていたけど、ペッコ(フランセスコ・バニャイア)が言ったように、彼は僕の意図をわかっていたんだ」

「僕はエネア(・バスティアニーニ)の後ろにいて、お互いにフロントにソフトタイヤを選んでいた。冷たい空気が必要だとわかっていたんだ。だからいってみたけど、うまくはいかなかった」

「その後、僕は少し苦しくなって、彼はペースを上げ、0.1秒、0.1秒と引き離していった。それからはもっと苦しくなってきて、左コーナーでちょっと苦しみだした。そこはレース序盤、僕が強いところだったんだけど。特にシケインでは、積極的に攻められず、ある意味守りに入っていた。そのあとファビオが僕をかわしていった」

「今はファビオに脱帽だよ。一時はかなり後退していたのに、素晴らしい走りで追い上げてきたんだからね。ペッコもね。僕たちは何度も彼が独走するのを見てきた。そのためには強い精神力と集中力が必要なんだ。特に、こういう小さなミスが命取りになるようなコースではね」

「(今後)海外のグランプリ、僕の地元に戻るのがとても楽しみだよ。ここ2年はヨーロッパでの開催だったからね。チームは今、いい状態にある。ペッコはケーシー(・ストーナー)に並ぶ3連勝を果たした。今のMotoGPのレベルでこういうことができる、それが彼がどれだけいい状態にあるのかを示している。彼とチームは本当にすごいと思う。その一員であることは素晴らしいね」

「シーズンの最後まで、このチームの勢いといい雰囲気を保てればと思う。上手くいっていて結束しているときにはチームの結果はよくなり、ピット内の士気も上がるからね。そういうことによってみんなが仕事をするのにハッピーでいられて、すごい結果を出せているんだと思う」

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