静岡県静岡市で5年ぶりに開催された安倍川花火大会。約1万発の花火が夏の夜空を彩りました。赤やオレンジだけでなく、いろいろな色が見える花火。手持ち花火では「途中で色が変わる」ものも。なぜ、花火の色はカラフルなんでしょうか?
諸説ありますが、日本で初めて花火を見たのは徳川家康、それも駿府城だったのではないか?といわれるなど静岡県と花火には深い関係があります。
花火を作る会社なら答えを知っているはず。100年にわたり花火を作りつづける静岡県島田市の井上玩具煙火に聞きました。
<井上玩具花火 井上慶彦さん>
「炎色反応というものを使って花火はカラフルになっている」
カラフルな色のもととなるのは炎色反応という金属特有の「色を示す反応」。花火に入っているのは粉末の金属で、金属の種類によって燃えた時の色がそれぞれ違うため、異なる色が出るんです。
炎色反応を実際に見せてもらうため、浜松科学館にお邪魔しました。
<浜松科学館 上野元嗣さん>
「では、さっそく実験で見てみましょう。まずは、塩。食塩で行ってみたいと思います。針金にのりをつけて塩化ナトリウムをつけます。ガスの炎に塩化ナトリウムを入れると黄色の炎に変わります」
次は、殺虫剤などに使われる塩化バリウム。
<浜松科学館 上野元嗣さん>
「直接、振りかけてみたいと思います」
黄緑色に変わりました。花火に欠かせないといわれている塩化ストロンチウムは…
<浜松科学館 上野元嗣さん>
「ガスの火にさらします。赤い炎、紅になります」
絵の具でかいたような真っ赤な色に変わりました。